「軽キャブコン」ってどんな車?
「バンコン」に引き続き今回は「キャブ・オーバー・コンバージョン」、略して「キャブコン」がどんな車なのかをご説明します。
「キャブ」というのは”cabin”の略で、CA(客室乗務員)さんでお馴染みの「客室」のこと。トラックで言うと前部の運転席と助手席のヘッド部分を指します。そして、その後ろに”conversion「改造」” を加えて、おうちを取り付けたのが「キャブコン」タイプとなります。
ひとえに「キャブコン」といってもその種類はさまざま。いちばん代表的なものはプラスティック(FRP樹脂)で寝食スペース(ダイネット)を形成したものになります。『テントむし』のようにポップアップしたり、『Lakuun』のようにリフトアップしたままのものがあります。
その他にも「トラキャン」とも呼ばれる『J-cabinMini』のような、トラックの荷台をそのまま残した車種もありますし、また自作がメインになりますが、軽トラに木材やアルミフレームでお家を載せちゃった「モバイルハウス」などもあります。
キャブコンのメリット
《ダイネットの広さ》最初から天井が高く設計されていたり(リフトアップ)、屋根が跳ね上がるギミックが施されていたり(ポップアップ)……。とにかく「バンコン 」とは比べられない広さが一番大きなメリットです。
《装備の充実》換気扇やギャレー(流し台)やサブバッテリーはもちろんのこと、最近は冬のヒーターや夏のクーラー、電子レンジまで、オプション次第(≒予算次第?)でいくらでも充実させることができます。
《ルックス》あまり指摘されることはありませんが、大きなキャブコンと比べても「軽キャブコン」はスタイルの洗練されたルックスの良いものが多いように感じます。そしてこの外見が、旅やキャンプだけでなく、生活や人生そのものにワクワク感を与えてくれているように思えます。
キャブコンのデメリット
《走行フィール》これはもう、ある程度あきらめるしかありません。お家を背負っているだけで、2〜300kgの荷物を常に積んでいるようなものです。高速道路や登坂車線でのパワー不足は否めません。またその形状から、横風も強く受けます。
《価格》「軽トラック」だから「安い」と思われるのか、価格をお伝えすると「そんなに高いの〜!?」と閉口されてしまうことが多くあります。予算は安くて250万円くらいから、オプション装備の追加次第で350万円くらいまで膨れ上がってしまうこともあります。
《安全性》 その重量のため、高速でタイヤがバーストする危険性。事故の衝突時に車両本来の安全性能が保証されず、各ビルダーさんの対策頼りなところなど、普段から余念のない整備・点検が必要になります。
キャブコン人気は急上昇!!
災害対策用としても注目が集まり、今「軽キャブコン」は1年以上の予約待ちが出るほどの人気ぶり。軽自動車の幅員規格(148cm)をさらに広げたタイプも売られ始めて、レジャーだけでない活用法にも注目が集まってます。全キャンピングカーの中で一番進化しているジャンルかもしれません!