法律上はどんな扱いなの?
軽バンコン、軽キャブコンと大きくは2つに分かれる軽キャンパーですが、厳密にはプレートのナンバーによりさらに細分化し、それに従って定員も異なったりします。
ここまでは使用感や、性能、見た目の違いなどで軽キャンパーを語ってきましたが、実際の法律上ではどのような扱いになっているのでしょうか? ゆくゆくは、税金や車検などでも差が出てくるところなので、一度整理をしてみたいと思います。
突き詰めるとちょっと難しくて、堅い……お勉強チックな記事になってしまいそうなのですが、そこは初心者向けの「なちゅガール」です。難しい話は「そこそこ」に留めておいて、購入前に知っておいて欲しい範囲をご説明します。
軽バンコンの種類
同じように見える軽自動車(バン、ワゴン、1BOXなど)を車中泊仕様にしたものでも、法律上の扱いが異なる場合があります。見た目だけでは判断が難しいので、ナンバープレートの数字で判断すると良いでしょう。
*4ナンバー(小型貨物自動車)
「主に荷物を運ぶ用の軽自動車」ということで、真四角な商用軽バンに多いナンバーです(本当の商用は懐かしの「クロッキー」になります)。毎年払う税金がお安くなるのがメリット。
*5ナンバー(小型乗用車)
「主に人を運ぶための軽自動車」ということで、前が出っ張っている軽ワゴンに多いのですが、見た目ではなく貨物室の規定で決まるので一概には言えません。新車時の車検が1年だけ長くなります。
注意が必要なのは、車中泊仕様にするために座席を取り外した時の扱いになります。定員や車検、事故時の保険対応など、事前の下調べが必要です。
軽キャブコンの種類
ビルダーさんが大きな加工をしますので、同じベース車を使っていても区分はまったく異なります。大きくは次の3種のナンバプレートに分かれます。
*4ナンバー(貨物を載せた軽トラ)
自作のモバイルハウスに多いのですが、ビルダーさんから販売さている軽キャンパーでもシェル(後ろのおウチ)が取り外せると、軽貨物の4ナンバーのままになります。軽トラに荷物を載せただけという扱いになるので、定員は2名となり、車検時には後ろのシェルを降ろします。
*黄色い8ナンバー(軽特殊)
軽キャブコンの主流はこちらですね。パトカーや消防車と同じ「特殊用途」の車両扱いとなります。元が軽トラでも4人まで乗れるようになったり、維持費もいろいろ安くなったりしますが、認定されるには細かい規定があります。
*白い8ナンバー(普通特殊)
ベース車の軽トラからシェルの幅を広げると、普通車の白ナンバーになってしまいます。AZ-MAXの「ラクーン」やMysticの「レジストロ」など、種類はそれほど多くはありませんが、「維持費が高くなる」or「室内が広くなる」のどちらを取るかですね。
最後に言い訳……
どうでしょう? イラストと文章で出来るだけ分かりやすくご説明しようと思ったのですが、うまく伝わっているでしょうか? 軽キャンパーの法的な区分を、初心者の方に大枠からご理解いただくためにナンバープレートで分けてみよう……という試みでした。
厳密には、ここでは書ききれなかった細かい規定もあります。専門的な「構造変更」や「構造要件」の話はまたの機会に譲りたいと思います。軽バンコンならば2種類のうちどちらにするか? 軽キャブコンなら3種類のうちどれにするか? そのあたりから考え始めていただければ良いのではないかと思います。