シュラフを決める3つの要素
キャンプの時には「睡眠」も大切な要素。よく眠れないと疲労が溜まってしまったり、腰痛や頭痛の元になったりします。寝不足は帰りの車の運転にも影響しますから、質の良い眠りを確保したいものですね。
そこで今回は「シュラフ(寝袋)」の話になるのですが、checkしたいのはその「形状」「使用温度」「材質」の3つの要素になります。
シュラフの形状は大きく2種類
その形状から「封筒型」と「マミー型」の2つに大別されるシュラフ。ベテランさんは「マミー型」を選ばれる方が多いようですが、筆者は長年「封筒型」を愛用しています。そんな個人的な私見も交えてご説明していきましょう。
《封筒型》
名前の通りの四角い封筒タイプ。これじゃないと眠れない理由は、ずばり「窮屈だと眠れない」からです。この点に同意いただける方は多いと思うのですが、実はのっぴきならないもう一つの理由があって……。
その理由とは「足を出せないと寝れないから」です。これは共感できる人もぐっと減ると思うのですが、個人的に足元が寒くても暑くても眠れない体質なのです。寒い時は使い捨てカイロを中に放れば済むのですが、暑い時には足が出せないと……。
写真のように同じタイプのものならば、2つつなげて使用することも可能なので、小さなお子さまのいるご家庭にも封筒型はオススメですね。
《マミー型》
Mummyとは英語で「ミイラ」のこと。エジプトのミイラのように、顔だけ出して眠るのがこの「マミー型」になります。シュラフと言えば、ほとんどの人がこちらを思い浮かべるのではないでしょうか。
体にフィットしている分、熱を逃しにくく、肩も冷えにくい。登山や冬キャンプを予定しているなら、こちらに軍配が上がるでしょう。メーカーによって、足が出せたり、ストレッチが効いたり、幅広に作られているもの(エッグ型)もあります。
使用温度の考え方
冬キャンプをしないなら、量販店などで「3シーズン用」として売っているもので、春・夏・秋の3シーズンはカバーできるでしょう。日によっては寒い時もありますが。
各メーカーの表記では「限界使用温度(extrem)」と「快適使用温度(comfort)」が名称まちまちで併記されていますが、「限界」は本当に限界ギリギリの耐用温度なのであてにしないほうが良いです。
「快適温度」であっても個人の体質によっては寒さに耐えられないこともあります。一般的に女性は寒さに弱いと言われますが、筆者も表示通りの温度では耐えられません。プラス5℃〜10℃の余裕をとっておいた方が良いでしょう。
材質も大きく2種類
今時のシュラフに入っているのは「羽毛(ダウン)」と「化繊」のどちらかになります。「羽毛」は軽くて暖かいと言われますが、値も高く、クリーニングや保管に気を使います。「化学繊維」は重くてかさばると言われますが、お財布にやさしく、おウチで洗濯できます。
表面の生地も昔は「コットン」や「フランネル」の肌心地の良いものが多かったのですが、今はもっぱらポリエステルのような「化繊」ですね。気にならない人は気にならないかもしれませんが、筆者は自然な触り心地なものが好みです。
シュラフは想像で選べ!!
チェアの時は「実際に座って、お尻で選べ」と主張した「女子キャンプ入門*04」ですが、シュラフはなかなか寝て選ぶことはできません。お店でちょっと試してみても、外で一晩寝てみた時の感覚はつかめません。
ですから、家での普段の自分の寝方をかえりみて、どんな形のどんな材質のシュラフが自分に合っているのかを想像してみましょう。本記事では筆者の偏った好みを随所に織り交ぜましたので、ご自分との違いを意識して、参考にして頂ければ幸いです。