チャンピオンの選んだハンマー
こう言ってしまっては失礼ですが「あまり聞きなれない名前だな」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。『TARAS BOULBA(タラスブルバ) 』……テントやウェアから、今回のようなアクセサリーまで、豊富なラインナップを誇る老舗アウトドアメーカーさんです。
その中から編集部が今回ご紹介するのは『TBハンマー』。このハンマーの存在を初めて知ったのは「日角(ひすみ)さん」のインスタ投稿でした。ご覧の通り、格好っっっ良くないですか!? 日角さん同様、ひと目惚れしてしまいました〜。
武骨ハンマーの代名詞に!
「TBハンマー」の基本スペックをご紹介しますと、全長33cm、重量715g、ステンレス鋼のヘッドに、ホワイトアッシュ(アメリカトリネコ)のハンドル。見た目に違わず質実剛健な作りとなっています。
実際に打ち込んでみても、質実剛健。一般的なペグハンマーと比べても重く、硬い打撃感。正直言って女性には向かないかも……。でもその格好良い武骨さは、他のハンマーの群を抜いています(編集部はこういう一点豪華主義(?)のギアに弱いんです)。
定番のSnow Peak『ペグハンマーPRO-C』や村の鍛冶屋『エリッゼステークアルティメットハンマー』など、カパーヘッド(銅の頭部)を持つハンマーの方が、実際の打ち心地は良いです。が、柔らかい銅は消耗するので交換しなければなりません。
MSRの「ステイクハンマー」は軽くて、女性にもオススメなのですが、どうしても打たなければならない回数は増えてしまいます。重い代わりに、一打の強いハンマーとどちらを選ぶのかは思案のしどころですね。
打って響くハンマーよもやま話
荷物が増やせない徒歩キャンプや登山には「MSR」、ヘッドは消耗品と考えて打ち心地を重視するなら「カパーヘッド」、と使い分けるのが正解かもしれません。その選択肢のひとつとして「TBハンマー」……Amazonのレビューでも「格好良さ」を褒め称えるコメントが溢れています!
そもそもハンマーの種類と使い方についてお話をちょっと続けますと、まずペグの種類によってその用途が異なります。写真上が一般的に「アルミペグ」と呼ばれるもの。柔らかい地面に小型のテントを固定する時に使われます。
そして写真下が「鍛造ペグ」と呼ばれ、大型のテントや風の力を受けるタープなどを固定するのに使われます。また地面が硬い時にも重宝します。アルミペグに大型ハンマーはオーバースペックですし、ゴムハンマーなどで鍛造ペグを打つと壊れてしまいます。
鍛造ペグを上から見ると、楕円だったり長方形だったり、真円でないことが多くあります。この形はペグを抜く時にその効果を発揮するためです。写真左のようにハンマーヘッドの穴を利用してグルッと廻せば、テコの原理(滑車の原理?)により軽い力で穴が広がって、抜きやすくなるのです。
一見複雑な形状をしているのにもワケがあるんですね。それだけでなく、TBハンマーの格好良いヘッドデザインは、瓶の栓を抜く時にも重宝します。バドワイザーやコロナ派の人はタラスブルバ一択ですねっ!