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入 門
軽キャンパー入門*13
『車中泊場所の問題』
*今回の記事は未解決の問題が多く含まれる内容になります。また人によって意見の分かれる問題でもあります。まずは読者の皆様に問題提起をして、問題意識を持って頂くことに主眼を置いております。ご意見やご批判などはメールにて編集部までお寄せください。

公共の場所で車中泊をする問題

冒頭でお断りした通り、取り扱いの難しい問題ではあるのですが、「軽キャンパー入門」をお送りする上では避けては通れないテーマでもあります。そして軽キャンパーに限らず、車中泊をする人にできるだけお読み頂き、お考え頂ければと思います。

対象となるのは「道の駅」や「高速道路のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)」など、公共の場所で車中泊をする際のルールとマナーについてです。そもそもキャンプ場やRVパークではないところでの車中泊は許されるのでしょうか?

結論から申しますと、書籍やウェブでも「グレーゾーン」として言及される事が多く、白黒の決着がついていないのが現状のようです。それぞれの施設が車中泊についてどのような見解を示しているか見てみましょう。




*道の駅
全国に1200ほどあるとされる「道の駅」は、その認定条件に「24時間利用可能な一定数の駐車スペース、トイレ、24時間利用可能な電話、情報提供施設を備えた施設」と規定され、各自治体と国土交通省の連携によって運営されています。

車中泊については、国土交通省のウェブサイトで「『道の駅』は休憩施設であるため、駐車場など公共空間で宿泊目的の利用はご遠慮いただいています。もちろん、『道の駅』は、ドライバーなど皆さんが交通事故防止のため24時間無料で利用できる休憩施設であるので、施設で仮眠していただくことはかまいません。」と説明されています。




*SA・PA
SA・PAは、高速道路を運営する「NEXCO」3社が設置する休憩施設です。レストランや売店やガソリンスタンドなども併設されていますが、基本的にはトイレと駐車場の運営がNEXCOの管轄となるそうです。

NEXCO東日本が運営するサイト『どらプラ』では「SA・PAは高速道路を利用されるお客さまの休憩などを目的としている施設であり、またその駐車可能台数には限りがあります。(中略)お客さま同士でゆずりあいながらご利用くださるようお願いします」と書かれています。

その中で車中泊に関わりそうな「禁止行為」としては「空ぶかしや不必要にエンジンを作動させること。」「みだりに火気の使用をすること。また、キャンプ、バーベキューなどを行うこと。」「前項に規定の目的に反し長時間にわたる駐車を行うこと。」「所定のゴミ箱以外に物を捨てること。(なお、高速道路外からの持ち込みゴミを捨てることはご遠慮ください。)」と挙げられています。




どちらも説明に「車中泊」の文字は見当たりません。「仮眠」「休憩」は認められていますが、何時間までが「仮眠」で、何時間以上が「宿泊」になるのか、明確な線引きは不可能でしょう。「グレーゾーン」と説明するサイトが多いのもそのためのようです。

「宿泊目的はご遠慮」と書かれているのを読むと「黒」にも近いような気もしますが、「なちゅガール」としましては、それに何らかの判断を下せるものでもありませんし、その権利もないでしょう。せいぜい呼びかけられるのは、「グレーを白に近づける努力をしましょう」という努力目標だけです。




日本RV協会(JRVA)さんは「公共駐車場でのマナー厳守10ヵ条」を下記のように掲げられています(ぜひ詳細についてリンク先をご精読ください)。
・長期滞在を行わない
・キャンプ行為は行わない
・許可なく公共の電源を使用しない
・ゴミの不当投棄はしない
・トイレ処理は控える
・グレータンクの排水は行わない
・発電機の使用には注意を払う
・オフ会の待ち合わせは慎重に
・車椅子マークの所に駐車しない
・無駄なアイドリングをしない

車中泊場所に限らず、一般のキャンプ場であってもマナーを守らない利用者の増加によって、閉鎖を余儀なくされる所が出ています。ブームになればそれに比例して、車中泊をとりまく状況が厳しいものになることも十分予想されることです。

実際に利用状況の悪化によって、車中泊を明確に禁止する「道の駅」も出てきています。敷地内にテントを張っていたり、ゴミ箱があふれていたりする現状もあるそうですから、致し方ないのかもしれません。苦渋の決断でしょう。

また反対に車中泊を歓迎している「道の駅」もあります。専用の駐車スペースを設けていたり、無料で電源まで提供してくださったり、格安のRVパークを併設してくださったりもしています。地域振興の一助にもなれば、日本全国で一律に禁止にする謂れもないのかもしれません。




大局を俯瞰すれば「キャンプブーム」も「車中泊ブーム」も、人口減少の進む日本経済に少なからず良い効果が期待できるものではあるでしょう。しかしブームとなれば注目も浴び、批判的に見られる機会も増えてしまいます。ルール以上に、人が「迷惑」と感じる行為かどうかが焦点となります。

前回の記事でも触れましたが「車中泊の旅」は地域の人々の生活にお邪魔し、生活に触れ、交流できるところにひとつの醍醐味があるものです。お店の人、銭湯のお客さん、すれ違う人との様々な出会いを大切にしたいものです。

車中泊場所に限らず、そのような場には明文化されたルール以前の「常識」や「良識」が存在します。デジタル化が進み、合理性を追求する時代になっても変わらない普遍的な価値観こそ、今は必要とされているのではないでしょうか。この記事をお読みになりながら、様々なご意見を抱かれる方がいらっしゃると推測されますが、まずはこちらをお読みの初心者の方に「このような問題があるんだ」と認識していただきたく、このような記事にしてみました。

今後「車中泊」を取り巻く状況がどのように変化していくのか。 それも我々ユーザーの手に委ねられているのかもしれません。キャンピングカー、車中泊車の利用者が増えるにつれ、個々の小さな問題も積算してしまうことを、自ら肝に命じたいと思います。

楽しい軽キャンパーライフが続きますように……










Author
なちゅガール編集部
アウトドアの楽しさをお伝えしたくて、日々おもしろいことを探しています。皆様からの情報提供もメールでお待ちしています!! また記事につきましては正確を期しておりますが、最新の情報や価格については都度お調べください。