テントを建てるその前に……
はい。それでは、キャンプ場に着きました。さっそくテントを建てましょう!! ……とその前に、やぶ蚊対策は万全でしょうか? お客さんが来るのを待ち構えているのは何も管理人さんだけではありません。
設営をしている間にも、あちこち刺されてしまうこともありますから、先に蚊取り線香を焚いておいた方が良い場所もあります。そもそも害虫は蚊だけとは限りません。今回は苦手な人も多い「虫対策」についてお話していきます。
蚊のお友だち紹介!!
ちょっと脅すような書き始まりになりましたが、そ〜んなに恐れる必要はありません。キャンプに行けば必ず被害に会うわけではありませんし、冬の間はまず心配ありません。虫が嫌いだからと、オフシーズンしかキャンプをしないという手もありますし。
ただ、3月に入ってだいぶ暖かい日が増えてきましたね。今年は5日が啓蟄(けいちつ)、暦の上では虫さんが蠢きだす季節とされています。実際に警戒しなくてはならないのはもうちょっと先、GWくらいからになります(地域差ありますが)。
*ブヨ(ブユ)
気温が低めの時から活動を始めるので、早いと3月・4月から被害が出始めます。湿気を好み、特に水辺は注意。小バエのような姿で集団で襲ってくるので、被害が何箇所にも出てしまいます。
*ヒル(ヤマビル)
虫ではありませんが4月になると出始めて、降雨にともない被害が増えてきます。噛まれると血が止まりにくく、衣類が染まります。肌から無理に引き離さず、濃い食塩水をかけて離しましょう。
*アブ
6月〜9月に発生することが多く、夏の虫というイメージです。皮膚を噛みちぎって血を吸うのですが、患部は痒みだけでは収まらず、腫れ上がって痛みを伴うことも多い、小さなハチのように見える虫です。
*ヌカカ
ブヨと似て、水辺を好みますが、海岸にも生息し、草原でも被害が出ます。ブヨよりは小さく、少し大きめの蚊のような見た目。刺された跡は小さく、血もほとんど出ないのですが、猛烈な痒みが長〜く続きます。
時系列に沿った対策
まずは下調べをしましょう。ネットにあるキャンプ場の口コミからある程度把握することはできますが、管理人さんに問い合わせるのが手っ取り早いです。面倒ならばチェックイン時に訊いてみても良いでしょう。
虫は活動時間や活動場所が決まっています。昼間はいなくても夕方になって大量発生したり、サイトにはいなくても、木立に近づくと被害に会ったりします。キャンプ場の人が一番よく把握しているので、具体的に訊いておくと良いですよ。
サイトでは蚊取り線香を焚いたり、虫除けスプレーを塗布したり、一般的な対策で事足りることが多いですが、ヒルに関してはサイトの周りに「ヒル避け剤」を散布すると安心です。ハッカ油でスプレーを作るのも流行っています。
「開けた砂利サイトより、林間の草地サイトの方が注意」「蚊は風速1〜2mで飛べなくなる」「焚き火の煙にも近寄らない」こんな知識も状況判断に役に立ちます。焚き火が始まったらテントに蚊取り線香を入れておくのも良いですね。
でも最強なのは、長袖・長ズボンを着用し、肌をぜったい露出させないことですね。ヒルだけは、靴ひもの穴からでも侵入するので、足元全体にスプレーを塗っておきましょう。
キャンプ用お役立ちアイテム
*モスキートランタン
今の第3次(?)キャンプブームから俄然注目を集めたニューアイテム。各社からいろいろなバリエーションが出ています。森風美のおすすめは50/50ワークショップのモスキーランタン! テント内にいる虫の退治に使いましょう(外で使うと虫を集めてしまい逆効果)
*オニヤンマ君
昨シーズンに登場し、品切れ続出となった注目アイテム。オニヤンマが小さな虫を捕食することから、ぶら下げておくだけで虫が近寄らなくなるということですが、効果のほどは賛否両論!?
*パワー森林香
キャンパーご用達の強力蚊取り線香はコレ! ぶっ太く、ぶ厚く、煙の量も多い。薬効成分も普通の蚊取り線香より多く含まれています。普通の蚊取り線香が7時間燃焼するのに対して、こちらは太く短い分、約5時間です。
刺されてしまったら……
すぐにポイズンリムーバーで毒抜きをするのが良いと説明されますが、気付いた時にはだいたい手遅れなんですよね。筆者も持ってはいますが、使ったことは数回しかありません。
普通の蚊なら、痒み止めの薬を塗れば良いのですが、アブやブヨやヌカカは何度塗ってもおさまらず、痒みが何週間も続きます。応急処置としては「フルコートf」を塗っていますが、高額な上に量も少ないので、お医者さんに行っちゃった方が早いです。