ホーム画面に追加してね>>
入 門
女子キャンプ入門*20
『ペグの打ち方あれこれ』

まだまだテントを設営する前に

もったいつけてばかりで済みません。「さぁ、テントを設営しよう!」というその前に、今回はテントを固定するための「大きな釘」……キャンプ用語では「ペグ」……についてお話します。

「そんなの後回しでいいよ〜」という声も聞こえてきそうですが、設営で一番疲れて、一番体力を奪われるのが、この「ペグ打ち」だと思います(逆に、やっていて面白いのもペグ打ちだと思いますが)。

これがスムーズに出来るようになると上級者っぽく見られますよ! ついでに「ペグダウン」と言うとさらに格好良く……

特にビギナーのうちは何度も間違えてやり直したり……、強風でテントやタープが飛んでいっちゃう原因にもなりかねませんので、正しい使い方を覚えておきましょう。




正しいペグの角度θを求めよ!?

「正しい使い方」という書き方をしましたが、ペグを打ち込む角度には諸説あります。地面から「45度」とか「60度」とおっしゃる方が多いのですが、分度器を用意するのもやりすぎなので、だいたいそれぐらいで斜めに打ち込むと良いでしょう。

物理的には「紐(ガイロープ )に対して90度」がいちばん理屈に合っていると思います

ただ、地面が柔らかすぎる場合は、まっすぐ垂直に打ち込んだ方が抜けにくくなると言われています。砂地のようなあまりにも柔らかい場所だと、それでも効果がなかったりしますが、覚えておくと良いでしょう。

どうしても柔らかくて抜けちゃう場所では、ペグをクロスして2本打ち込むという技もあります!



ハンマーの打ち方

筆者も学生の頃はお金がなく、拾った大きな石を使ってペグを打っていました。その後しばらくは、安いゴムハンマーを使っていました。でもやっぱり3000円〜5000円くらいのしっかりしたハンマーは使いやすいですね。

冒頭で触れた「疲労度」がぐっと軽減されます!

ペグを打つ時の体の向きも諸説あるのですが、少なくともペグを上の写真のように自分の方に倒してしまうと、すご〜く打ちにくくなります。また細かい事ですが、紐(ガイロープ)は打ってから通しましょう。引っ張ったままだと歪みの原因になります。

筆者個人は横から打つ体勢をやりやすく感じています。右利きなので、ペグを右に傾けて、右手で打つ。人によっては自分から見て、向こう側に倒して打つのが良いともされます。いろいろ試して、自分に合った体勢を見つけてください。

ハンマーは、ヘッドの根元を持って「カッカッカッ」と小刻みに打つのではなく、柄の端をしっかりつかんで「カーン、カーン」と一打、一打を力強く打った方が、結局は少ない労力で済みます。

誤ってハンマーが飛んでいかないように、ストラップを手首にまわしましょう!



仕上げは最後まで

最後まで打ち込む前に、紐(ガイロープ) を通します。ペグのヘッドには穴が開いていることが多いのですが、そこに通す必要はありません。脇のフックの方に引っ掛けるだけでOK。ロープにはそのために謎の部品が付いています。

この謎の部品は「自在」「自在金具」「ブタの鼻」……などと呼ばれ方がまちまちなのですが、ロープを毎回結んだりしなくても、ピーンと強くテンションを張ってくれる優れものです。いろんな形状のものがありますが、引っ張るだけでしっかり固定してくれるスグレモノです。

思ってたよりもピーンとテンション張れて、ちょっとやそっとじゃ緩みません!

ガイロープを通したら、最後までペグダウンしましょう。「どこまで打ち込むのか?」も人によって様々ですが、筆者は他の人が足を引っ掛けないように、できるだけ深く打ち付けるように配慮しています。




最後にペグの種類について

アルミ製のペグ、硬化プラスティック製のペグ、頑丈な鉄のペグ……材質も形状もいろいろあるのですが、最初のうちはテントに付属のペグをそのまま使っても良いと思います。

ただし付属のペグは、アルミ製の軽くて柔らかいものが多いでしょうから、使っているうちに折れたり、曲がったりしてしまいます。あくまでも消耗品だと割り切っておいてください。

そこからステップアップして、タープなどを導入するようになると、風に負けないような強くて重い鉄製のペグが欲しくなると思います。「ソリッドステーク」や「エリッゼステーク」に代表される「鍛造(たんぞう)ペグ」です。

すると、先述のしっかりしたハンマーも欲しくなって、打っても打ってもズブズブとめり込んでしまう「沼」にはまることになると思います。「キャンプ沼」という名の「沼」に……。

定番ハンマーと定番ペグはこちらです!








Author
なちゅガール編集部
アウトドアの楽しさをお伝えしたくて、日々おもしろいことを探しています。皆様からの情報提供もメールでお待ちしています!! また記事につきましては正確を期しておりますが、最新の情報や価格については都度お調べください。