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入 門
軽キャンパー入門*23
『ギャレーは必要(コンロ編)!?』

ギャレーのもう一つの機能

軽キャンパーの「ギャレー」について考える「続編」となります。「galley」とは乗り物の「調理場」を意味する用語ですから、水道設備&調理設備……つまり「給排水タンクと流し台」&「コンロと調理台」を合わせた設備の総称となります。

オプションの要・不要を問う中で、前回は「水道」について検討してみましたが(そして案外要らないかも……という結論になりましたが)、最終的な結論はあくまで読者の皆さんに委ねました。今回も当記事を参考にしながらも、ご自分の判断でお決めください。

筆者はシャワーホースのためにも水道は絶対必要でした!

そして今回は主に「コンロ」について吟味します。論点は車内で調理をするかどうかで決まりそうですが、まずは軽キャンパーの加熱器具について、そのバリエーションからリストアッブします。




熱源は主に2つ!

コンロというと真っ先に「火」を思い浮かべ、「ガス」を思い浮かべますが、最近は「IH」などの「電気」を熱源とする設備も増えてきています。特に(ポータブル)バッテリーの性能向上とともに、今後主流になることも予想されます。

ですが、まず分かりやすいガスの方からご説明します!

*カセットコンロ
意外なことに、一般的な家庭用カセットコンロを常備しているだけでも、8ナンバーは取得できます。キャンパーなら「タフまる」くんや「マーベラス」でお馴染みですね。ビルダーさん制作の軽キャンパーにもひとつ付属してきたりします。

*備え付けのコンロ
「備え付け」は軽では珍しいのですが、ビルダーさんの作る「8ナンバーの軽キャンパー」ではたまに採用されています。コンロの下にOD缶やCB缶のガスカートリッジを装填し、家庭用の「ガス台」と同様に使えます。

ご自分が既に使っている「カセットコンロ」で8ナンバーを取得したいのなら、ビルダーさんに交渉してみましょう(少しお金が浮きます)

*備え付けのIH
少しずつですが「IHクッキングヒーター」を取り付ける軽キャンパーも増えてきました。電源は車に付いているサブバッテリーや、車に持ち込むポータブルバッテリーになります。蓄電能力(充電量)によって、使用時間が制限されます。

*ポータブル調理器具
DIYをする軽バンライファーの方は、ほとんどこの方式を採用していますね。「タケルくん」や「ちょこっと家電」などを「家庭用コンセント(AC)」や「車用ソケット(DC)」に挿して使用します。一般的なポータブル電源は、コンセントとソケットのどちらもつなげます。

以上、2通りの熱源に4種のクッキングツールを並べてみました。どれを採用するかもあなた次第ですが、「火(ガス)」と「電気」では、使う使う状況によってなんとも言えない制限の違いが出てきます。

「なとも言えない」というのは、本当になんとも説明しようがないのですが、詳しくは次の章をお読みください



調理ができる施設

キャンピングカー内で火器の使用が禁止されているところは結構あります。「コンロの装備を付けて売られているものだから、当然どこで使っても良いだろう」ということにはなりません。そして明確なルールの区分もありません。施設別にご説明します。

*高速道路のPA・SA
車中泊自体も「ご遠慮頂きたい」と柔らかくおっしゃっているNEXCOさんですが、HPでは「みだりに火気の使用をすること」も禁止事項に入れています。「みだりに」というのが何とも言えないところですが、車上火災や一酸化炭素中毒への懸念がその理由としてよく挙げられています。

*道の駅の駐車場
各駅によってルールは違いますが、火器の使用は概ね禁じられています。駅によっては「キャンピングカー内の調理設備に限りOK」としてくれているところもありますが、何も言及がないところがほとんどです。何とも言えないのですが、NGでしょう。

駐車場でテーブルやチェアを持ち出す行為、テントを張る行為、調理やBBQをする行為は絶対NGですよ!!

*公共の駐車場
車中泊など想定されていませんから、調理についてのルールはさらに想定されてないません。何とも言えないのですが、状況はPA・SA・道の駅と変わるところはありませんから、それに準じると考えるべきでしょう。

*キャンプ場
キャンプ場ともなれば、車内でも車外でも調理は自由に行える(ハズ)です。キャンピングカー内での調理を禁止するルールは見たことありません。でもそうなると軽キャンパーの場合は外で調理して食べたくなりますよね。雨でもない限り。車内は手狭ですから……。

*RVパーク
ルールはそれぞれに設定されていますが、車中泊専用の施設ですから、車内での調理はほぼ認められています。車外での調理やテーブル展開は禁じているところが多いですが、中には「焚き火も可」なんてところもあります。




結論は組み合わせで考えましょう

各施設のルールがこのような中、「火(ガス)」だけがNGなのか? 「電気」も使用不可なのか? そこまでを明文化する表示がないのが現状なので(キャンピングカーはまだまだマイナーな存在ですからね)、非常に判断が難しくなっています。

ご自分の使用状況を想定して、どのような旅、どのような遊び方をしたいのかで、オプション選択をするべきでしょう。「第13回」で論じたように、各人の判断が将来のキャンピングカー・車中泊を取り巻く状況を作っていきます。

ただ最後に、個人的な見解を述べさせて頂ければ、軽キャンパーの場合……
*狭い車内で調理しにくい
*寝る前に匂いがこもりやすい
*最近はテイクアウトも充実している
*旅行中は外食の方が時短

……な〜んて理由で、あんまり使わなくなっちゃいましたねぇ。今はちょっとした朝食や、コーヒーを淹れるくらい。「8ナンバー」を必要としないのなら、簡易的なものでも良いかもしれません。後から買い足すこともできますしね!







「プチッとキャンプ@えり」さんがDIYそれたIHクッキングヒーター。仕上がりのクオリィーがすごいです!







Author
なちゅガール編集部
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