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外あそび
注意喚起
『キャンプの熱中症対策』

先ずは怖い話から

キャンプは「標高の高い涼しい場所」や「川や海の水辺の近く」で行うものだから、ヒートアイランド現象の都会より、熱中症にはかかりにくいだろうと侮っていたらいけません。過ごし方によっては、命に関わる危険をもたらすこともあります。

特に盲点となるのが、朝のテント内です。この時期は早朝4時半には陽が昇り始めます。林間サイトならまだ良いのですが、周囲に遮るもののない草原サイトなどは要注意。起床時間の7〜8時になる頃には、テント内がサウナのような高温になることもあり得ます。

実際、あるお父さんとお子さんが、朝のテントで重度の熱中症に襲われたという話を聞いたことがあります。そのお父さんは前夜遅くまで飲酒をされて、翌朝テント内が暑くて寝苦しくなっても、我慢して寝続けてしまったということです。気持ちは分かります。

キャンプの時は、前日の疲れや飲酒、普段とは違う就寝器具により、朝になってもスッキリ目覚められないことがよくあります。冬の朝に多少寒くてもこごえながら寝続けたり、トイレに行きたくても我慢して寝続けたりした経験は、誰にだってあるでしょう。

それが夏の場合は命取りになるのです。寝苦しくても我慢して寝続けていると、陽が昇ってからも浅い眠りと深い眠りを繰り返し、判断力が低下します。急激に暑くなるのではなく、徐々にテント内温度が上昇していくので、変化に気付くことができません。

そのお父さんは、起き出した時には熱中症による判断力低下も加わり、朝の活動を始めようとされたそうです。貧血状態になってふらつき、倒れ込んでから猛烈な吐き気と頭痛に襲われても、冷房の効く場所がなく、遮るものもないキャンプ場だったそうです。

幸い近くに川が流れていたので、定期的に体を冷やしながら水分を取り、お子さんも一命をとりとめたそうですが、お父さんは筋肉の硬直と痙攣に襲われながらなんとか帰宅し、その後一週間はベッドに寝たきり。重度の後遺症に悩まされたということです。




怖いのは後遺症

あまり報道されないようで、認知もされていないようなのですが、上記の例からもお分かりの通り、熱中症が本当に怖いのはその後遺症の恐ろしさ故です。今年は6月の熱中症搬送者数が5000人を超えて、過去最多を記録しています。

入院を要する患者さんも増加し、その3割の方に内臓系、脳神経系の後遺症が残るとも報告されています。体内に熱がこもり内臓がダメージを受けると、腎臓や肝臓、肺や心臓の疾患が残ります。「熱による細胞死と死んだ細胞から逸脱する組織障害物質」によるものだそうです。

救急車で搬送される重度の患者さんの中には、緊急手術を受けても多臓器不全で亡くられてしまう方もいます。内臓が「茹でたタマゴの白身の部分」のようになってしまっていると言いますから、恐ろしい話です。

また酸素の供給低下と高温により脳や神経系がダメージを受ける場合もあります。後遺症としては、嚥下障害、失語症、認知障害、記憶障害、歩行障害・パーキンソン症候群などが挙げられています。自律神経が不調をきたし、長期にわたり生活に困難をきたします。

でも一番怖いのは、脳梗塞(脳卒中)でしょう。熱中症で脱水症状に陥ると、血液が濃くなってドロドロになります。脳の毛細血管で梗塞を起こすと生涯続く障害に発展しかねませんし、脳出血やくも膜下出血を併発し、死に至る場合もあります。




楽しいキャンプだからこそ注意を!

熱中症は、予防や応急処置についての知識は十分に周知されているように思えます。しかしそのせいか、発症しても「日陰の涼しい所で横になって」「氷で太い血管を冷やして」「水分と塩分を補給」すれば回復するだろう……と軽く考えられてしまうきらいもあるようです。

しかもタチがわるいのは、気付かないうちに症状が進行し、気付いた時には正常な判断力を欠いていたり、重度になると意識や運動機能をも奪われてしまうことです。救急車で搬送される人の多くは、痙攣したまま水も飲めない症状の人が多くいるそうです。

「気付かないうちに進行する」という点では、冬の薪ストーブなどによる「一酸化炭素中毒」の恐ろしさに似ていますが、あちらにはまだ、アラームで警報を知らせる「一酸化炭素チェッカー」というディバイスが存在します。熱中症にはありません。

夢中になって設営に励んでしまったり、楽しくて炎天下での遊びに熱中してしまったり……非日常感を味わえるキャンプでは、それゆえに些細な体の変調に気付きにくくなってしまうものです。冒頭のエピソードのように、就寝時にも危険は潜んでいます。

本来なら夏は、山で、海で、存分にアウトドアを満喫できるイチバンの季節でもあります! 熱中症対策以外にも、水の事故、遭難事故などにも十分に注意して、楽しいキャンプ、最高の「なちゅガール」ライフをお楽しみください!!
















Author
なちゅガール編集部
アウトドアの楽しさをお伝えしたくて、日々おもしろいことを探しています。皆様からの情報提供もメールでお待ちしています!! また記事につきましては正確を期しておりますが、最新の情報や価格については都度お調べください。