「手抜き」のススメ
今回は「調理編」になります! キャンプ場でのお料理の仕方について、できるかぎりのアドバイスを考えていこうと思います。……とはいってもレシピをご紹介したい訳ではありません。
実際のレシピにつきましては、ネットや書籍でもたくさん紹介されていますし、なちゅガールの「外ごはん」カテゴリーにもヘンテコ料理が溢れていますので、そちらをお読みください。
こちらでは限られた道具や環境、慣れない場所での調理に役立つ裏技を、キャンプ料理の代表「カレーライス」を例にとって、ご紹介してまいりたいと思います。特に初心者の方の苦労を軽減する「手抜き」技が中心になるかもしれません。
準備編
ビギナーさんのキャンプ、特に初回のキャンプでは、設営や火起こしに手こずって、調理の時間がなくなったり、手が回らなくなったりすることもあります。お家で下準備をしておくと安心なのですが……問題はどこまで準備するかですね。
*お鍋に全部作っておく
これが万全! いちばん安心!! なのですが、レトルトと変わらない気も……。でも一度冷やして一晩置いたカレーも美味しいんですよね! お鍋はラップで包んで、大きめのビニール袋に入れて持って行きましょう。
*野菜だけカットしておく
これをやっているキャンパーさんはかなり多いです。ジップロック™️に入れたり、ラップで包んだりして、クーラーボックスにIN! お肉や魚介は傷みやすいので、事前に切るのはやめておきましょう。
*袋入り野菜を活用
最近はスーパーでカット済みの野菜が「サラダ用」だけでなく、「カレー・シチュー用」「野菜炒め用」「鍋物用」などに分かれて売っていますね。洗う必要もなくて至極便利!!
*下準備なしでGO!
キャンプ場で調理するのも愉しみのひとつですから、敢えて何も下準備をしないのもアリです。特にお子さんにお手伝いを体験させてあげるのも、自然教育の一環!? 小っちゃな子なら、タマネギの皮むきとかね。
現地の料理編
毎日のキッチンとは違い、使い勝手の異なる外でのお料理。ちょっと工夫……というより調理場面を考えると、ひとつひとつの作業がラクになります。テーブルの数にも限りがあるでしょうから、主に動線を計算して考えましょう。
*水は最初に確保しておく
ファミリーならウォータージャグ。少人数ならペットボトルでも構いません。水場が遠いキャンプ場では、手元に水がないと不便です。ちょっと食材や指先を洗いたい時にも役立ちます。
*ゴミ箱も最初に設置
ゴミ袋を広げておくだけでも良いので、捨てる場所も最初から準備してあると助かります。調理途中で何かを捨てたくなった時には、もう手が汚れていることが多いので。
*その他必要なものもテーブルに
お鍋、コンロ、包丁、まな板、ラップ、ホイル、油、調味料など……必要になるたびに車に取りに行くのは大変。キッチンペーパーやウェットティッシュもキャンプではいつも以上に活躍します。
*食材は切って並べて
同じ作業はいっぺんに済ませちゃうのがコツ。そんな時シェラカップは大活躍。ラップをテーブルに敷いて、上に載せても良いですね。全ての材料が揃えば、あとはお料理番組のように投入するだけ!?
*焚き火・炭火を活用
美味しくするためのコツです。おうちで作るカレーは、肉も野菜もお鍋で炒めることが多いですが、キャンプでは焚き火や炭火でちょっとでも炙ると香ばしさが増してGood!
*敢えて皮付き、大きめに!
ジャガイモやニンジンは、敢えて皮を残してカットしておくとワイルド感が出て、ゴミも減らせます。またいつもより大きめにカットしておいた方が、アウトドアらしい豪快さを演出できます。
*お皿などをラップに包んで
後で食器洗いが省略できるというので、お皿から「おたま」までラップにくるむ人もいます。筆者はペーパーで汚れを拭い取って、家に帰ってから洗う派です。
*捨てられる物を活用して
まな板として「広げた牛乳パック」を利用するのは、キャンプ界隈では有名なライフハックです。他にも割り箸や紙皿や木製スプーンなど……後で焚き火で燃やせて一石二鳥です。
※)「ゴミを焚き火で燃やす」行為はマナー違反ともされます。火の点いた軽い紙が舞ったり、プラスチックから異臭が出たりするからです。一方で牛乳パックは「着火剤」として推奨されていたりもするので、素材による判断が必要でしょう
作り方は省略です!
あとは普通通りにお肉・野菜を炒めて、水を入れて、ルーを入れて煮ていくだけ。あまり「カレー」主体の記事にならなかったような気もしますが「キャンプはカレーが定番」なのは、いくつもの理由があるそうです。
*切る、焼く、煮るの行程が揃っている
*失敗が少ない
*好き嫌いが出にくい
*お皿ひとつで済む
*大鍋で大量に作れる
NHKの人気番組『チコちゃんに叱られる』では、戦後GHQが「コミュニケーションが生まれて自然と人間関係が形成され、健全な男女交際に繋がる」と推奨した発祥説を放送して、逆に「いまどき時代錯誤!」と視聴者さんに叱られていました。
いずれにしろ、何回もキャンプを繰り返してきた身からしても、たまにカレーを食べてみると「やっぱりキャンプはカレーだな」と原点回帰してしまいます。皆さんも、お外で楽しくカレーを作ってみてくださいね!