遠き山に日は落ちて……
キャンブ場での1日の過ごし方をシミュレーションしてきた当「女子キャンプ入門」ですが、ごはんも食べ終わって、お皿も洗って、1日ももう終わり。テントに入って寝るだけの段階になりました。
あとはもう、シュラフ(寝袋)に入って眠るだけなのですが、ここまでも初心者の方々に向けて、初歩の初歩からお話を続けてまいりました。ベテランさんにとっては退屈かもしれませんが、今回も基本の基本からの説明を続けます。
いつ眠る?
終電を気にしなくても良い飲み会! それこそが「焚き火飲み」の醍醐味であり、酔い潰れたままテントで眠れちゃうキャンプの魅力でもあるのですが……あくまでも「入門」ですから、基本に立ち戻って考えましょう。
ほとんどのキャンプ場では、消灯時間が設けられています。21時とか22時が多いのですが、もちろん見回りの先生が電気を消しに廻ってくる訳ではありません。「この時間になったら寝る人を優先しましょう」……というようなルールです。
大声で喋ったり、笑ったり。音楽を大音量で流したり。設営や、車のエンジン音、ドア音。ヘッドライトの眩しい光など……度を越した迷惑行為は、消灯前でもご法度ですが、消灯後はさらに気をつけるようにしてください。
そうでなくても初心者のうちは、早めに眠ちゃうのが吉。翌日の朝は早起きを強いられることが多いからです。昇る朝陽でテント内が眩しくなり、周囲のキャンパーが朝食の準備をする音も聞こえてきます。
何より初めてのテントとシュラフで熟睡できない可能性もあります。夜中に不測の事態が出来したり……、飲みすぎてトイレに行きたくなっちゃったり……。翌日の撤収と帰宅の体力温存のために、ぜひとも早めに寝ちゃいましょう!
サイトのチェック
テントに入る前は、自分のキャンプサイト内を「軽〜く」で良いですから、見渡す習慣をつけましょう。点検のポイントを、リストにして簡潔に挙げていきます。
*焚き火の火を消す
火はきちんと消してから床に就きましょう。近くにガス缶などが放置されていると非常に危険です。
*食べ残しを放置しない
夜間に野生動物が荒らしに来ます。テントのすぐ側でガサゴソやられると、予想以上に怖くなって眠れなってしまいますよ。
*夜間の雨や朝露に留意
キャンプに出掛ける前に天気予報はチェック済みだと思いますが、濡らしたくない物はタープの下などに避難。炭を入れた段ボールが、朝露でべっちょりなんてことにならないように……。
*ペグやガイロープのチェック
緩んでいると、夜風で外れて、設営し直しになったりします。かといって、夜間にペグハンマーをカンカン鳴らすのは、ご近所迷惑になりますから注意しましょう。
*貴重品はテントや車内に
最近は高価なキャンプグッズを狙っての盗難が多数報告されています。宴の後を広げっぱなしで寝ちゃう人も時おり見かけますが、危険ですので片付けましょう。
テント内での準備
わざわざ説明することではないかもしれませんが、テントに入ったら、何より寝心地を最優先にして、寝支度を整えましょう。コットやマット、シュラフや枕以外にも、ちょっとだけ留意しておくべきことがあります。
*シュラフは前もって広げて
冬はシュラフの性能を存分に引き出すために、「圧縮袋(コンプレッションバッグ)」から早めに出しておきましょう。メーカーの耐久温度も、十分膨らんだ状態を基準に設定されています。
*パジャマ・寝巻きは?
眠りやすい衣類が何よりですが、夜中にトイレに行くことも。特に女の子ならば、何かの拍子で外に出なければいけなくなるかも……と想定しておきましょう。
*明かりも準備
簡単に点灯できるLEDのランタンや懐中電灯も、テント内に吊るしたり、枕元に置くなどして、すぐに使えるように備えておきましょう。
*スマホも枕元に
言われなくてもそうする人が多いと思いますが、モバイル充電器などにつないで枕元に。目覚ましや時間の確認だけでなく、緊急連絡などにも必要です。
*寒暖の対策も
冬場はもちろんのこと、夏でも明け方近くは気温が下がって、寝具がもう一枚欲しくくなったりします。日中暑くても、足元などにもう一枚用意しておきましょう。
Nite nite!
さぁ、以上で「おやすみなさ〜い!」と1日目を終わらせたいところなのですが、実はまだ次回に続きます。「女子キャンプ入門」として、就寝前にもうひとつ注意しておきたいことがあるのです。
それは「防犯対策」。一章まるまる割いて特集する予定でいます。女性がキャンプに行くとなると、周囲からまっ先に心配される問題でもありますし、自身の安眠のためにも、ぜひ次回もお読み頂きたいと思います。