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トピック
いとうみゆきさんの本
『車のおうちで旅をする』

既刊のお知らせ!?

編集長、森風美2冊目の本『はじめての”ぷち”キャンプ』が発売されてから約10日間が経ちました。おかげさまで売れ行き好調なようです。ご購入くださった皆さん、まことにありがとうございます!

まだの方はジャングル……じゃなくてアマゾンへGO!

お手元にお持ちの方は実感されていると思いますが、この本の魅力はなんと言っても「いとうみゆき」さんの「絵」ですよね! 細部まで描き込まれたキャンプギア、翻って夢の世界のようにファンシーな自然描写。

パラパラと頁をめくるだけで、忙しい日常を忘れ、キャンプのあの幸せな時間に浸ることができます。味わったことのない人は憧憬をかきたてられ、経験者は初心者だった頃の自分を回顧してしまう。

キャンプを知らない人も、キャンプを始めたくなっちゃう本。キャンプが好きな人は、もっと好きになっちゃう本。思わず誰かに薦めたくなる……不思議な魅力に「みゆき」さんの絵は溢れているのです。

本日は、そんな「みゆき」さんのもう一つの著作をご紹介いたします。ちょうど1年くらい前に刊行された『車のおうちで旅をする』です! こちらもまた『はじめての"ぷち"キャンプ』とはひと味違う「旅」の魅力を伝えてくれるご本になっています。

読んだら、いっぱつで「みゆき」さんのファンになっちゃいますよ!



不思議な冒険の書

いとうみゆきさんは、今から3年前の2019年に、単身ニュージーランドに渡りました。日本で貯めた軍資金は100万円。英語力はほとんどなく、計画も予定も決めないノープランの大冒険!!

普通の人だったら、さぞ苦しく、困難な旅になるだろう……と身構えちゃうものですよね。ところがいくら読み進めても、そんな辛さはありません。どこまでもゆるく、どこまでも温かい、不思議な冒険の書となっています。

トラブルやハプニングもきちんと描かれてはいるんですけどね

これは実際に読まれないと共感頂けないかもしれません。異邦の地にありながらも「車のおうち」にいつも包まれるような安心感。理屈っぽくそう書かれてはいませんが、「みゆき」さんの絵がそんな擬似体験を与えてくれるのです。

よく読書に夢中になっている時って、周囲の喧騒がかき消され、時間感覚もなくなっちゃうことってありますよね。そして読者も、ニュージーランドの大自然や動物たちに囲まれて、「ひきこもり旅」をしている自分に気付くのです。




等身大の冒険家

困ったのは「みゆき」さんご自身が、決してタフで活動的な女性ではないってこと。冒険家や登山家のように体を鍛えて、訓練に精を出すタイプではありません。絵やピアノが好きな、どちらかと言えばインドアタイプ……。

また失礼ですが、世界を股にかける国際派でもありません。帰国子女でもなければ、海外経験が豊富なわけでもなく、「一度旅行したことがあった」というだけでニュージーランドを選択。ご本人のおっしゃる通り英語も得意ではなく……。

そしてステレオタイプな意識高い系でもないんですね。ベンチャーを興すでも、SNSで発信するでもなく、のんびり過ごしながら、必要があれば働く。強いて言えば、農業に興味があるぐらいで……。

ご本人をだいぶdisってしまっているような気もしますが……

つまりどこにでもいる女の子。読者の等身大なんです。そんな彼女が海外で車を買って、初めての土地に行き、初めての人と会い、愛車(グラ子)の中でひとり眠る……淡々と綴られるその絵物語によって、読者は「疎外」されてしまうのです。




旅に出たくなる本

「すぐれた作品は鑑賞者を疎外する」……没入感の高い作品は、却って疎外感を与えてしまうものです。なんだか小難しいことを言っているようですが、落語家の名人芸を見ると、蕎麦を啜りたくなってしまうような「あの」感覚です。

例えば「となりのトトロ」。ひと昔前の自然風景に遊ぶ、姉妹の様子を丹念に描いただけの作品です。視聴者はその世界に魅き込まれつつ、同時にスクリーンの外にいる自分を意識せざるを得なくなります。その分、あの世界が恋しくなります。

声高に自然保護を訴えずとも、自然の大切さを痛感させるのです

おそらく「みゆき」さんも同じ。何ら特別のことを描こうとした訳ではないのでしょう。ただ分かりやすく、親切丁寧に、ニュージーランドでの旅を描写しているだけ。しかしだからこそ余計、旅への郷愁に駆られてしまうのです。

確かに「お役立ち情報」としてのノウハウも書かれてはいます。しかしこの本の存在は、ふとした時に手に取り、頁を繰り、非日常を感じるためにあるような気がします。一種の清涼剤としての存在に昇華されているのです。

ひと息いれるために、コーヒーや紅茶を淹れるような感覚ですね



お中元、お歳暮にも!!

「みゆき」さんのご本の紹介には似つかわしくない、ずいぶんと散文的なことを書き連ねてしまいました。ですが『車のおうちで旅をする』『はじめての”ぷち”キャンプ』、どちらか片方でもお読みになった方にはご共感頂けたのではないかと思います。

それぞれ「旅」からの、そして「キャンプ」からの疎外感を与えてくれる稀有な本。それゆえに書架に飾り、時おり紐解きたくなるかけがえのない一冊。そんな風にご愛読いただけたら嬉しく思います。

そしてどちらも贈り物としてもぴったり。手に取りやすく、読みやすい装丁で、構えることなく読み始められます。そして興味がない人にも、「旅」や「キャンプ」のワクワク感、ドキドキ感をちょっとだけ知ってもらえます。

この「ちょっとだけ」という匙加減は「みゆき」さんの絵柄のなせる技!

都会の生活で消耗している時に、複雑な人間関係に閉塞感を感じている人に、「世界はこんなにも広く、愛おしいんだ」と気付かさせてくれる。そんな魔法が「みゆき」さんの絵にはあります。そしてそれこそが、彼女の魅力なんじゃないかなー、と思っています!














Author
なちゅガール編集部
アウトドアの楽しさをお伝えしたくて、日々おもしろいことを探しています。皆様からの情報提供もメールでお待ちしています!! また記事につきましては正確を期しておりますが、最新の情報や価格については都度お調べください。