片〜付けましょおっ♪
朝ごはんを食べて、ひと息をついたら、キャンプサイトを片付ける「撤収」の時間です。楽しい時間が終わってしまう、ちょっと寂しくて、かなり面倒くさいお仕事。キャンパーの皆さんが最も苦手とする時間かな?
でも、嫌だからと言ってぐずぐず、もたもたしていると、いつまで経っても片付きません。チェックアウトの時間がやってきますし、後のお客さんや、キャンプ場に迷惑をかけてしまいますので、チャッチャッと片付けちゃいましょう!
片付ける順番は?
どのアイテムから片付けていけば良いのか? 特に決まりはないと思います。車に積む順を考えて、奥に詰めたいものからまとめていくのも良いですし、サイトにまとめて置いておいて、最後に積み込んでも良いですし……。
ただ雨が降ってるなら、以前『雨キャンプ対策』の記事でご説明した通り、タープなどの雨よけを最後まで残しておくのが得策です。ハッチバックの車なら、リアゲートもちょっとした屋根になります。
余談ですが、筆者は最後にチェアだけ残すようにしています。撤収が全て終わって、片付いたサイトとキャンプ場の景色を眺めながら、一服したいからです。仲間と次回のキャンプについて語らったりしながらね!
片付けないコツは?
「片付けるコツ」ではなく、「片付けないコツ」です。「片付けるコツ」は他の入門書や、Webサイトでも紹介されています。ただ編集長の森風美は、片付けないで済ます技をたまに披露してます!
それは「テントや寝袋を元の袋に入れない!」……という反則技です! どうせ家に帰って、干したり、拭いたりするのですから、いっそのことゴミ袋か何かにざっくり詰め込んで持って帰っちゃおう……という乱暴技です。
土のサイトでは、テントやタープを地面に置いてきっちり畳むことは困難です。インフレータブルマットの空気を抜いて、元の小さな袋に収納するには時間がかかります。徒歩キャンでは無理ですが、車なら適当に積んで帰っちゃいましょう!
ペグの抜き方
ペグ打ちについては、どの入門書でも触れられていますが、抜き方についてはあんまり触れられることないかも。……まぁ、ただ抜くだけですから、説明するまでもないだろう、ということなのかな。
でも、こちらはあくまでも初心者向けの入門です。ちゃんと説明しておきます。まずは「ペグは回して抜く」のが基本。意外と中級レベルの方でもご存知なかったりしますので、頭の片隅に憶えておいてください。
ほとんどの鍛造ペグは、よく見ると楕円型をしていて、ヘッドに穴が空いています。気の利いたハンマーはこの穴にかけるためのフックが付いていますから、それでクルっと回すと、楕円が回転した分、地面の穴が広がるという寸法です。
テコの原理で回すことになるので、端の方を持つほど軽い力で済みます。ペグに穴が空いていなくて回せない時は、ハンマーで軽く叩いて、揺らしてあげると抜きやすくなります。
地面が固くてなかなか抜けない時に、無理にまっすぐ抜き続けていると、知らないうちに疲労が溜まってしまいますし、最悪、腰をやってしまいます。撤収時に回す癖をつけてしまう方が得策ですね。
灰の捨て方
焚き火で残った灰をすてる方法も、ちょっとした知識が必要です。まず、完全に鎮火していることを確かめてください。こちらの入門を遵守されている方なら、朝に火を起こしてはいないでしょうから大丈夫ですね。
万一、火が残っている場合に水をかけるのはご法度とされています。危険ですし、焚き火台が汚れたり、歪んだりする原因となるからです。どうしても消せない場合は「火消し壺」が必要になります。
また、燃え残りを埋めたりしてはいけません。「土に還るだろう」と思われるかもしれませんが、炭のかたまりは生分解されず、地中に残ってしまいます。キャンプ場の「灰捨て場」まで持って行きましょう。
「灰捨て場」がない場合はやはり「火消し壺」や「火消し袋」に入れて持ち帰るようにと指南されますが……持っていませんよね? そんな時は、アルミホイルで厳重にくるんで、ビニール袋に入れて持ち帰ります。
事前に片付けておきましょう!
その他、食器や汚れ物については第30回で説明してきましたし、テントやタープは朝のうちに乾かすよう第34回でお話しました。撤収を楽にする一番のコツは、キャンプの過程で、その都度片付けておくことかもしれません。
そうすれば嫌な撤収も早く済み、労力も少なく、疲れないで済みます。残った時間と体力を、帰り道に残しておいて、温泉に入ったり、観光地に寄ってみたり……キャンプを最後まで楽しく過ごせるようになりますよね。