冬将軍最大の敵!!
キャンピングカーに乗っていないと、あまりピンと来ないかもしれませんが、冬に車中泊をすると一発で分かります。朝起きた時の結露がひど〜い! 室内の壁や窓にびっしょりと水滴が付いてしまいます!!
大変な時は、後部のキャビンの方だけでなく、フロントグラスもびっちょりで、タオルで拭かないと走り出せなくなります。一度なんか、明け方まだ寝ている間に、天井から雫となって「ぴちょっ」と顔に垂れて来ました。
少しぐらいなら放っておいても良いのですが、ひどいとカビや汚れの元となりますし、木や壁紙を痛めてしまうこともあり得ます。そこで今回は「結露対策!!」と、行きたいところなんですが……。
実を言うとまだ、根本的な解決方法に出会ったことがないんです。たまに訊かれることもあるのですが、逆に教えて欲しいくらいです。……ということでせめて今回は、結露を軽減させる方法」を模索していこうと思います。
温度と湿度
まず基本原理として「結露」は、夏場の冷たいグラスにつく水滴のように、「温度差」と「湿度」によって生じます。まずは、その2大要因を取り除くようにするのが、基本的な方策となります。
*室内温度を下げる
外気温との差により結露がつくのですから、室内の温度を低く抑えれば、ある程度は防げます。就寝時に厚い羽毛布団(シュラフ)などを利用して、室温を上げなくても一晩越せるようにしてみましょう。
ただそれも限度がありますね。寝具をどんなに暖かくしても顔は寒いですし、本当に寒い冬だと鼻の穴が痛くなります。そしてその呼吸、吐息が室温を上げてしまいます。狭い軽キャンパーだと、人の体温だけでも室温が上がってしまいます。
*湿度を抑える
さらにその吐息が、車内の湿度をも上げてしまう要因になるので厄介です。車内で洗濯物を干したり、鍋物をつついたりするのは論外。こまめに換気をしたり、窓を少し開けっ放しにしないと湿度は下がりません。
……ただ、寒い冬にそんなことしたくありませんよね? しかも「湿度、湿度」と騒いではいますが、基本的に冬の空気は乾燥するものです。ただでさえ、イガイガになりがちな喉や鼻を、さらなる乾燥で虐める気にもなれませんよね?
結露対策(とグッズ)
このように大きく2つに分けた対策を考えてみても、結露を防ぐのはなかなかに難しい。暖かく快適な睡眠法とは、真逆の対策になってしまうのです。そんな中、軽キャンパーオーナーの皆さん、諸先輩方が採択している方法を見て行きましょう。
*FFヒーター
最強なのはコレ。車内を温める代わりに、そもそもの原因である湿度を下げてくれます。結果、かなりの結露を軽減できます(それでも完全ではありません)が、寝ているうちに喉や鼻が乾燥してしまうので玉にキズ。
*車載エアコン
しかしFFヒーターは第32回でご説明した通り、お高いんですよね。そこで車に最初から付いているエアコンを、車中泊「直前」までかけておくのも手です。あくまでも駐車「中」にアイドリングでヒーターをかけるのはご近所迷惑。計画的に移動時間を計算しましよう。
*除湿機(除湿剤)
小型のポータブル除湿機の中には、少し暖房効果があるものもあります。ポータブルと言ってもそれなりのサイズはあるので、軽キャンパーの貴重なスペースは圧迫されますし、電力も使います。除湿剤(水とりぞうさん)の方がコンパクトで手軽ですが、効果は限定的です。
*銀マット/シート
外部の冷気を遮断するマットやシートも多少は効果があります。が、朝になるとやはりマットをどけた裏に水滴はついています。除湿というよりは、車内の保温効果があるので、ないよりはあった方が良いかも……というレベルです。
やはり拭くのが一番?
これまで色々試してきましたが、天気によって結露の発生度合いは異なるので、それぞれのアイテムがどれほど効果を発揮したのかは、比較検討しにくいところ。夜の冷え込み方や、夜間の雨でも、結果は異なってきます。
結露の発生条件は「温度」と「湿度」の差からはじき出される「露点温度」によって決まるとされます。例えば「室内の温度20℃」で「湿度50%」の時の「露点温度は9.6℃」……つまりガラスや壁の表面が9.6℃以下になると、結露がつき始めるのです。
そこから室温も湿度も下がれば結露は付きにくく、上がれば付きやすく、また外気温が下がって窓や壁が冷えれば付きやすくなるという……3つ巴の要素がからまった、筆者の頭では予測不能な発生条件になります。
仕方がないので結露が付いたら、朝のうちに軽キャンパーの窓やドアを解放し、ファンを回して換気、乾かしながら乾いたタオルで拭くという、原始的な方法を取っています。どなたか良い解決法をご存知でしたら、ぜひ教えてくださーい!