編集長とやってきました!
今回はキャンプで出来ちゃうサウナ……「テントサウナ」体験記となります。「冬キャンプを暖かく……」と題しましてお送りしているシリーズの④回目ですが、今回はちょっと趣旨からズレちゃうかな?
それが「テントサウナ」となったら、暖かくなるのは絶対確実! 暖かいどころか、暑〜く、熱〜くなれちゃいます!! ……ということで、今回はその「暖かさ」よりも「テントサウナ」導入の実情をお伝えしていきたいと思います。
お値段的にも、労力的にも、ちょっとハードルの高い「テントサウナ」。ブームになって久しくもありますから、その情報も溢れてはいるのですが、今回はその「ホントのトコロ」をお伝えできればと思います!
今回の使用モデル
編集長の森風美が、勢い余って「テントサウナ」を購入したのが約1年ちょっと前。それから30〜40回は使用しているということですから、じゅうぶん元は取っていると思われるのですが、なかなかお高いです。
ロシア製テントサウナ「MORZH(モルジュ)」……三層式のキルティング構造(サーモスティック)で、-20℃の極寒時でも使用可能。性能的にはオーバースペック気味なのですが、お値段は専用の薪ストーブ「INTENT STOVE」込みで20万円前後。
他のメーカーからは、もうちょっとお手頃なお値段のモデルも出ていますから、ご予算に合わせて選んでも良いかと思います。日本では-20℃までの耐寒性能は必要ないでしょうしね。
ただ、普通のテントをサウナ用に転用するのは難しいです。いくら中で薪をガンガン燃やしても、薄いシートでは熱を溜め込むことができません。筆者は、安いテントで失敗済みです。
「MORZH」のスペック
実際に導入するとなると、まずその重さと大きさが気になりますよね。重さは、テント「MORZH」本体が9kg、薪ストーブ「INTENT STOVE」が17.2kg……ま、こんなところですよね。ちなみに「どんちゃん」は18kg。
収納時の大きさはテントが70×38×25cm、ストーブが60×42.5×23.5cmとなっていて、大きさとしては「どんちゃん」以下。大きめのチェア2〜3脚分ってところですから、車ならぜんぜん負担にならないでしょう!
ところがまだあるんです! 「薪」と「サウナストーン(20kg)」……この2つまで考慮に入れると、結構な荷物になります。薪はキャンプ場でも購入できるので除外できますが、サウナストーンの現地調達はNGです。
サウナストーンには耐熱性と熱伝導率が求められます。天然の石は中に空洞があったり、水分が含まれたりしているので、高温で熱した時に、最悪破裂する可能性もあります。……積載に余裕がなければサウナストーンはあきらめましょう。
設営してみた!
組み立て自体は、普通のドームテントとあまり変わりないかな? 金属製のポールが熱くなって火傷の原因にならないように、ジッパー式のスリーブに隠れるように設計されています。よく考えられていますね。
ペグは角に4本打った後、それぞれの対角線をガイロープで張って4本。さらに面を膨らませるために4本……けっこう多いですね。さらに上部にもロープを4箇所張れるようになっていますが、この日は省略しました。
次に薪ストーブの設置です。手を怪我しないように軍手をはめてから、普通の薪ストーブと同様に組み立てていきます。本体はともかく、やっぱり煙突の設置が少し大変なのも、一般的なストーブと同じです。
最後にサウナストーンを並べたら完成です……と言いたいところですが、ここから火を起こして、テント内が暖まるのを待って……約小一時間(外気温によります)。けっこう時間がかかりますね。
サウナ、サイコー!!
室内が暖まったら、水着に着替えて、サウナハットもかぶってGo! 室温は90℃!! 一般のサウナと比べても熱い部類に入ります。 薪の燃える香りが仄かに芳しい! ストーブもチンチンに燃え上がっています!!
サウナストーンにロウリュウをジャバアァーッ……。湯気、ジュボボボオォ……。この日は、少し奮発して天然成分のロウリュウを使用してみました。熱波とともに森林の香りに包まれます。やっぱりサウナはこうじゃなくっちゃ!
やっぱりサウナはサイコーです!! 体の芯までカッカとして、水風呂に入っても、外気浴でととのっても、テントに入ればすぐに熱々。日が暮れるまで何セットも楽しんで、シャワーで汗を流しても、芯の温かさは夜テントに入るまで続きました。
購入を考えている方へ
ただ……作業の総量としては、やっぱり「めんど臭い度」が高いかな? 設営だけでなく、着替えたり、タオルやサンダルを用意したり……細かい手間や準備も多いんですね。ソロキャンプ時に一人でやろうとは思えません。
スペシャルなイベント時、グルキャンなどなら、皆さんに喜んで貰えることウケアイ!! 運搬、設営、もろもろの作業を鑑みても、やる甲斐はあります!! もちろん編集長のように手間を厭わず何10回もやっちゃうマニアもいるとは思いますが!
悩んでいる人は、購入前にテントサウナのあるキャンプ場やイベントで、試してみるのが一番。「なちゅガール」でもお馴染み、五条ヶ丘活性化推進協議会さんの「校庭キャンプ」でも、ちょくちょく実施されていますよ!