前回からの続き
前回は「山積する課題のこと」というタイトルで、開拓中のキャンプ場に山積みとなっている「岩」「枯れ草」「土」の処遇を読者の皆様にご相談しました。おかげさまで、1月の『開拓DAY』へのご参加申し込み、またアドバイスも多数頂きました。
頂いたアドバイスにつきましては、今後の開拓に活かし、こちらの「開拓日誌」でもお伝えしていく予定です。そして『開拓DAY』の様子も、新年明けましたら記事にしてお伝えしていきます。とりあえず今回は、通常の開拓レポートになります。
2年越しのお話になります
さて、今回の「オーシャンビュー」というのは、キャンプ場下段サイトからの「眺め」についてのお話になります。2段に分かれている土地を「下段」「上段」と呼ぶのも味気ないので、今後は「DOWN-SITE」「UPPER-SITE」と呼ぶことにします。
そして時を遡ること2年前、この「DOWN-サイト」の眼前には、写真の通り青いネットが貼ってあったのです。理由は下の道路からの目隠しなのか、風除けなのか分かりませんが、おかげでせっかくのオーシャンビューが網越しにうっすらとしか見えない!!
そこでまず、2年前の2月に土地の登記が終わるやいなや、父と母がこのブルーのネットを全て取り外しにかかりました。細い針金を巻きつけて留まっていたらしく、思った以上に苦戦。枯れた草も巻きついていて軍手がこんなになっちゃったそうです。
幅にすると50m弱もあるので、廃棄するネットの量も大変だったらしいのですが、裁ち鋏みで小分けに切って、指定通りのゴミに出せました。ここまでトータル2日間でやっつけられたそうです。
単管パイプを外す!!
青いネットは父と母が勝手に取り払っちゃったので伝聞のご報告となりましたが、ここからは私も参加。残った鉄パイプを撤去していくことになるのですが、これがもうサビサビで……。
鉄パイプを組む部品は「クランプ」とか「ジョイント」などと呼ばれるそうですが(新しい部品を買いに行って初めて知りました)、そのボルトが長年の風雨で赤錆だらけ! そして鉄パイプ自体の名称も、本当は「単管パイプ」が正しいようです……!?
とにかくレンチを持って、この錆び錆びボルトたちと半日ほど戦ってみたのですが、ほとんどがビクとも動きません。全身でぶら下がる要領で、どうにかキシキシと回して外せたのは2個だけ! 六角ボルトの山も削れそうなので、ネットで対策を調べることにしました。
そこで買ってきたのがこの「凍結浸透ルブ」と「CRC クレ5-56」……お馴染みの潤滑油です。これってどうして「CRC」と呼ぶ人と「5-56」って呼ぶ人の2種に分かれるんだろう? ……って常々不思議に思っていたのですが、
錆びたボルトをどう外すのかというと、なんとー33℃のスプレーで凍結させて鉄を収縮!! 錆びで埋まっていたボルトとナットの間に隙間をつくり、そこに潤滑油を浸透させて外す!! ……といった原理なのだそうです(びっくり)。
かなり大量に吹き付けて、十分に待つ。それでも軽くは外せません。レンチをしっかり嵌め込んで、六角ボルトの山をナメないように気を付けながら全身の力をかけると……キシっキシっとようやく外せます。この作業も都合2日間かかりました。
単管パイプを切る!!
地上120cmのあたりと180cmのあたり、横に渡してあった単管パイプを取り外した後は、新しく購入したクランプで、低く付け直しました。新品は錆もなくピカピカで良いですね。残るは縦に伸びた単管パイプ。これもオーシャンビューを遮っています。そこで!
ご存知ですか? 単管パイプはこんな道具で切断するんだそうです。ネットで新品を購入しました。5,000円以下の小型のお手頃なカッターもあったのですが、20〜30本切ると刃がダメになるというレビュー。思い切って1万円越えのものを選びました!
その原理を説明すると、写真のように回転刃とローラーでパイプを挟みます。ネジを軽く締め付けてハンドルごと刃を2〜3回転。少しネジを締めて、また2〜3回転。さらにネジを締め付けて2〜3回転……少しずつ溝を深くしていくんですね。
あまりにも簡単すぎるし、あまりにも面白すぎる〜! 妹と次々に切っているうちに、半日もかからずして全て切り終わってしまいました!! 「もっと切りたい!」という謎の欲求まで湧き上がってきたほどです。
次回へ続く
記事にしてみたら、「鉄パイプとの戦いのこと」という物騒なタイトルにしても良かったぐらい、なかなか硬派な作業だったかもしれません。「鉄パイプでの戦い」だったらさらに武闘派な感じになってしまいますが……。
でもおかげで、下段からもキャンプチェアに腰掛けたまま、オーシャンビューを楽しめるようになりました。もちろんこの場所はこれで終わりではなく、お子さんが落ちないような柵を設けて仕上げる予定です。
そのため、単管パイプは今後も使って組んでいく予定ですし、このカッターは、何100本も切断可能だと言うことなので、これからも切って切って、切りまくります!! 開拓の作業はバラエティーに富んでいて、本当に楽しいですね。