サウナ道
第③回です。いよいよ本家「サ道」のご紹介です。これまで「汗をかけない」「サウナの暑さが苦手」「水風呂の冷たさが苦手」という困難の克服法を模索しながら進めてまいりました短期連載です。
昨今のサウナブームを巻き起こした「サ道」……正式には「サ道 ~マンガで読むサウナ道~」。タナカカツキさんの筆による漫画です。それを原作にTVドラマも原田泰造さん主演で放映。どちらも超オススメです!!
タイトルに「道」が付く通り、サウナはもはや剣道、柔道、茶道、華道と同じタオイズム(道主義)に昇華しています!! その流儀はあちこちのサイトや雑誌で沢山紹介されていますが、その詳細はちょっとずつ違ったりします。
サウナに入る前に
これから汗を大量にかきます。水分補給はしっかりしておきましょう。また体調がすぐれない時を避けるのはもちろんのこと、極端な空腹時や満腹時も避けましょう。サウナに全集中するために、体調は万全に!!
マナーとしては、少なくてもかけ湯(浴場の入り口によくあります)、またはシャワー。望ましくは体や髪を洗ってからサウナ室へ向かいましょう。湯船で温まってから行く方もいらっしゃいますが、筆者はやりません。
準備の仕上げは、サウナ室に入る前に体の水滴を軽く拭く。入り口にサウナマットなどが重ねてあれば一枚取る。そしておすすめは「手持ちのタオルを冷水で軽く絞っておく」です。サウナで熱くなった時に冷んやり活用できます。
サウナで熱くなる
いろいろ言われますが、温まる時間の目安は4〜6分とされている事が多いですね。室内に時計がついていたり、砂時計があったりします。何もない時は心の中で数を数えたりもします。これも全集中の一環です。
2〜3分を過ぎたあたりから汗がじんわり滲み始めます。室内にテレビがあったり、人の喋り声が気になる時もありますが、全集中、全集中。目をつむり、やがて流れ落ち始める汗を感じながら、五官を研ぎ澄ませます。
*ロウリュウ
熱くなったサウナストーンにアロマ水をかける事で、じゅわわわ〜っと蒸気が室内に広がります。ハーブやシダーウッドなどの爽やかな香りの物が多く、スーッと鼻腔が通ります。
*アウフグース
たま〜に味わえるサービス。熱波師がサウナ室内にやってきてロウリュウの蒸気をタオルやウチワで扇いでくれます。時間決めのスケジュールが貼ってあります。
*ヴィヒタ
めったに見かけありませんが、白樺やユーカリなどの小枝を束ねたものです。軽く全身を叩いてマッサージ、血行を高める行為を「ウィスキング」と呼びます。
水風呂で冷たくなる
こちらは時間にして2〜3分。「かけ湯」ではなく「かけ水」で、サウナの汗を流してから入るのがマナーです。が、しかし。その冷たさがキビしいので、筆者は洗い場のシャワーの温水で汗を流すようにしています。
そして入る時も全集中。思いっきり「ザバッ」と肩まで入っちゃうのがオススメ。最初は冷たくキツく感じますが、30秒も経たないうちに意外と耐えられる事に気付きます。全集中すると、体の周りの冷水に暖かな膜が出来ているように感じます。
要はサウナで熱々になった自分の体温が、周囲の水を少しだけ温めているだけの現象です(温度境界層と言うらしいです)。その羽衣もだんだんと薄くなって、3分も経てば脱げてしまいますので、そこら辺で水風呂からあがりましょう。
外気浴でととのう
さて、いよいよ最終ステージ。「ととのった」を味わう段階です。ここでは逆に「全集中」を解除して、「全リラックス」状態で挑みます。施設にある「ととのい椅子(形はさまざま)」に座り、だら〜んと全身の力を抜いていきます。
その時の体調にもよりますが、2セット目か3セット目で「ととのう」体験が全身を包みます。これが感覚的なものなので説明しにくい。「ととのったかどうか分からない」とよく聞かれるのですが、その特徴をいくつか挙げてみますと……。
*ふわ〜っと全身が浮いたような感じ
*外の音がクリアーに、際立って感じる
*空間が広がったり、まばゆく見える
*血流が実感でき、末端の神経が鋭敏になる
*毛穴が逆立ったり(鳥肌)、皮膚が赤くなったり(あまみ)
医学的には「脳波が〜」「副交感神経が〜」「アドレナリンが〜」と様々に説明されますが、詳しいところはよく分かりません。それほど強烈な快感ではなく、とにかく「ほわぁ〜気持ち良い」程度です。
次回は「裏」へ!!
いかがでしたでしょうか? なちゅガール風アドバイスを添えてお送りしましたが、以上が王道の流儀になります。タナカカツキ先生の『サ道』も1話目はいつでも無料でお読みになれますので、ぜひご参考までに↓
ただ「ととのう」に関しては、「なかなか実感できない」とか、実感していたのに「ととのえなくなった」なんて話もよくあります。無理して追求することなく、「ととのえたら良いな」ぐらいのお気持ちで挑まれてください。
ただ! 実は筆者は「確実にととのえる方法」を編み出してもいるんです。その名も「裏サ道」(勝手に名付けました)。その秘術は次回お伝えいたします。怪訝に思いつつ、楽しみにお待ちくださいっ!!