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コラム
キャンプ場開拓日誌*21
『ヤシの木のこと』

前回からの続き

開拓中のキャンプ場。もちろん可愛いらしくておしゃれな場所にしたいな……と希望しています。なちゅガールの本拠地になるんですから。女性にも安心して、快適にお使い頂けるキャンプ場。そのためにはテイストというか、スタイルが大切で……。

最初は格好いいブルックリンタイルも考えていたのですが

どうやらウチの両親は違ったみたいで、海のイメージのハワイアンスタイル?……というよりも、もうちょっと落ち着いた西海岸スタイル?……などを想定していたようです。自宅の方もそのつもりで既に建ててしまっていました。

古い人たちですからね。70〜80年代の大滝詠一、山下達郎、竹内まりやさんのイメージ? 昨年からシティーポップも流行っていますし、まいっか! ……ということで両親の好みですでに着工してしまっています。

でもINUTABIファミリーさん御用達の葉山の『Sunny Funny Days』さんや、私が高知で行った『アロハヴィレッジ』さんのよう感じ……と言われたら、私も好きなテイストですから。両親のセンスを尊重しながら、私もガンガン口を出していくことにしました。

父は亀仙人のカメハウスでも良いと言ってるので



ヤシの木欲しい!

そして「カメハウス」と言ったらヤシの木だと言ってます。カメハウスはともかく、シンボルツリーとなる、大きくて立派な木は一本欲しいところです。でもヤシの木ってお高いんですよ〜。

成長するのがすっごく遅くて時間がかかるそうです

皆さんが想像するような大っきなヤシの木になると100万円とかしちゃいます。樹齢も50年とかになってしまって。輸送して植えてもらうのにもお金がかかるし。キャンプ場のトイレなどの建築費用もまだ分からないので、正規のルートは諦めました。

こういう時はネットの力。「ヤフオク」「メルカリ」「ジモティ」です。最初に見つけた掘り出し物がドーンとこれ! これまで見た中でも一番ぶっとくて一番でっかいヤシの木。しかも「無料で譲ります」!!

両親に2時間ほどかけて現地視察に行って貰ったのですが、掘り出して搬出するには難しい場所に植わっており、しかも大きすぎて運ぶのも高額! しかもしかも、ウチの土地も入り口が狭いので搬入も困難!? ……泣く泣く諦めました。

ヤシの木って、大きすぎても難しいんですね



カナリーヤシ

次に見つけたのがカナリーヤシ。大西洋のカナリア諸島原産で、大きくなるとサイズも形も理想的なヤシの木に成長します。もちろんそんな立派なものは高くて買えないので、今回購入したのは高さ2メートル半のお手軽価格のもの。

それでも宅配便で運べるギリギリサイズ。宅配便のお兄さんも苦労して、重い鉢を引っ越し前の実家(神奈川県平塚市)まで運んでくれました。……しかしその甲斐虚しく、鉢のまま冬を越せずに枯れてしまったのです。

これがもう二年前、おととしの冬のことです

ヤシの木には種類によって耐寒性に違いがあるのですが、カナリーヤシは寒さに強いタイプ。運ばれてくる前も、埼玉県で育てられていたというので油断していました。それでも念のため真鶴へ持ってくると……。

なんと春になってちょっぴり新しい葉っぱが!

まだ完全には枯れていなかったようです。母はこれなら復活するだろう……と言っているので、もう一年くらい鉢のまま様子を見ようということになりました。平塚と近いのに、真鶴の冬は2〜3℃暖かいので、そこに期待です!




ワシントンヤシ

こちらはニョキーッと高くなるタイプ。10mや20mの樹高になって、道路沿いに並んで植えられていたりします。ウチの狭い土地では、てっぺんが視界に入らなくなっちゃいそうですが、その小さいのが出品されているのを見つけました。

出品元は静岡県にある御前崎の植木屋さん。これも一昨年の秋、タックルさん主催の『キャンピングカーファンフェス』が浜松であったので、その帰り道に両親と引き取りに行きました。

親の軽キャンパー「Mini-Pop Bee」にギリギリ載るサイズです

そのまま地植えしちゃった方が良いというので、イベントで疲れていたけれど真鶴まで直行です。およそ3時間半のドライブ。途中から雨が降ってきて、陽も沈んだ真っ暗の中、ずぶ濡れになりながら穴を掘って植えました。

サスペンスドラマなどでこっそり死体を埋めるシーンのような作業でしたが、その甲斐あってすぐに根付き、冬も2回越しました! 葉っぱもご覧の通りバンバン出てきて元気いっぱい! やっぱり真鶴はヤシの木に向いているかも。




フェニックスヤシ(ロペヤシ)

お花屋さんやホームセンターで一番よく見かけるヤシです。正式名称は「フェニックス・ロベレニー」という長い名前で、「ロベヤシ」とも呼ばれています。高さ2m位のものが多く、玄関先や室内の観葉植物によく使われていますね。

でもこれも野外で地植えすると、ものすごく大きくなるみたい。大きくなって3mと説明されていますが、近くの真鶴岬には5m以上に育ったものが植っています。ウチのキャンプ場の規模的にはその5m位のものが丁度良いんですけどね。

いつも「羨ましい〜」と思って眺めています

そんな折、昨年の春のことですが、近くのホームセンターでこのロベヤシがなんと半額ほどで売られているのを発見! 勢い余って7本購入!! ホームセンターの貸し出しトラックで搬送しちゃいました!!! こちらはまだ植木鉢から外さずに、鉢ごと地面に植えています。

今年の冬、7本中2本が写真のように元気がなくなってしまいました。でも春になってよく見ると、新しい芽がちょこんっと伸び始めています。元気になったらきちんと等間隔に埋め直し、キャンプ場のイルミネーションライトを担って貰おうと考えています。




次回につづく

現在のところ、以上がキャンプ場に来たヤシの木くんたちのご紹介、生い立ちの物語です。安物買いの銭失いと言いましょうか……結局のところ、肝心のシンボルツリーとなるヤシの木は不在のままになってしまいました。

父の憧れるカメハウスへの道のりはまだ遠いままです

読者の皆さん、ご自宅のお庭や畑に不要になったヤシの木はございませんか? 3m〜4mのものなら、素人でも掘り起こせますし、キャンプ場のバランス的にも最適です。ご一報いただけましたら、トラックをチャーターして掘り出しに伺います!!











Author
森風美
年間80泊するほどキャンプを愛し、女性でも楽しめるキャンプスタイルを発信しているキャンプ女子の森風美です。 幼少の頃からアウトドア好きな家族の影響で、キャンパーとして育ち、キャンプ歴は年齢=27年。