ハンモック泊のススメ!!
梅雨が明けたら今年こそやってみたい! テントを使わないお手軽キャンプ!!「ハンモック泊」の講座をお届けします!!! ……あ、ちなみにこの連載は、不定期でお送りしている「女子キャンプ入門」の続編になります。
テントを使わずにハンモックで泊まる……となると、先ほど「お手軽」とは書きましたが、ハードルはグッと高くなる感もあります。そのノウハウはあちこちのサイトでも紹介されたりしていますが、それが「女子」となるとまた特別な事情もあったりするもの。
今回の講座では、そんな「なちゅガール」読者の女子の皆さんにお向けして、女の子目線からの3つの注意点、準備の心得をお伝えしてまいります。要領さえ掴めれば、テント泊よりハマっちゃうことうけあい!?
①キャンプ場を選ぶ!!
「条件さえ整えば」と言いつつ、まずは何より、一番肝心となるのはキャンプ場選びだったりします。ベストなのは1日1組限定だったり、貸切が可能だったり……他のお客さんが(特に男性)いないキャンプ場、それが最適な条件になります。
普通の(男性向けの)情報誌やWEBサイトでは、特に触れられてなかったりしますが、ハンモック泊は基本「外」になります。フルクローズになるハンモックも存在しますが、基本外から見えちゃうものです。そこがテントとの大きな違いです。
上に張るタープを低くしたり、メッシュのスクリーン(蚊除け)部分を狭くしたりすることで、外から見えにくくすることは可能です。しかしそれでもテントとは違って、不安感はなかなか拭えません。
よくキャンプ場選びの条件には「4〜6m間隔でハンモックの張れる木が生えていること」などが挙げられていますが、それはハンモックスタンドでも解決できます。最近のハンモックスタンドはタープを張れるものまで存在します。
それよりもっと肝心なのは管理人さんやスタッフさんが常駐していたり、頼もしい男性が近くにいたりなど、安心して就寝できる環境……ちなみに神奈川県の真鶴町に開拓中の「なちゅガールキャンプ場(仮称)」も1組限定の貸切キャンプ場を予定しています。
②ハンモックを選ぶ!!
ハンモックを購入してすぐの、いきなりのお泊まりは控えた方が良いでしょう。ハンモックは基本的に寝返りが打てません。また背中がずっと湾曲したままです。体質が合わない人にとってはツラい経験になってしまいます。
うつ伏せや横にならないとよく眠れない人や、腰痛持ちだったりする人は、まずは短い「お昼寝」をして試してみましょう。試してみたら案外ぐっすり眠れたりする人もいます。また、ハンモックの材質や種類でも寝心地はずいぶん変わります。
種類は少ないのですが、上のような横棒の入ったものなら(「バー付き」とか「バータイプ」と呼ばれます)、窮屈な思いをせずに眠れる人もいます。ただキャンプ泊用のキャノピー(天蓋)の付いたものはなかなか出ていません。
また種類ほど影響は与えませんが、キャンパス地(コットン)や化繊(ナイロン・ポリエステル)など、生地の違いも肌触りや通気性に差を生みます。これは季節により快適さも異なるのですが、一般的に通気性の高いものが「良し」とされます。
高規格のハンモック泊専用生地となると、パラシュートシルクなどのようなハイテク素材が使われたりもしています。バイアスが斜めに入り、伸縮率が向上したりしていますが、逆にビシっと張りの良いものを好む人もいらっしゃいます。
③姿勢と寝具を選ぶ!!
そして寝るときのコツとしては2つ。「生地に対して斜めに横たわる」のと「上半身が水平になるように寝る」をお勧めします。これも好みがありますので、万人に共通してお勧めできるわけではないのですが……。
まず斜めに横たわると、身体が生地を押し広げることになります。すると腰が沈みにくくなり、生地に対して少し余裕が生まれます。「気をつけ!」のまっすぐ姿勢で寝続けるのではなく、たまに姿勢を変えたりしましょう。
それから身体があまり屈曲しない位置を探ります。一般的には腰がハンモックの中央にくるよりも、背中が中央にくるぐらいの低い位置。足が少し上がり過ぎたかな?……というぐらいがベストポジションとされています。
すると頭や背中、あるいは下半身などにクッションやエアピロー(空気入れ枕)、折りたたんだブランケットなどがあるとちょうど良く感じられたりしますので、小物を使って工夫してみてください。
真冬に羽毛シュラフでハンモック泊を強行する強者さんもいらっしゃいますが、まずは小物でポジションを整えた後、ブランケット1枚で過ごすことができるこれから……夏がやっぱり始めるにはベストシーズンになりますね。
無限大の奥深さ!?
他にもハンモックのテンション(張り具合い)なども寝心地に影響を与えます。次の「実践編」で、小技も伝授して行こうと思います(関係ありませんが「小技」と「小枝」っていつも見間違えますよね)。
試行錯誤しながら少しずつ最適な条件や環境を探っていくのが、ハンモック泊の奥の深さでもありますし、面白さでもあります。「①キャンプ場」「②ハンモックの種類」「③寝方と寝具」……組み合わせせは無限大!?
次回の実践編では、さらにハンモック泊のメリットや楽しさを中心にお届けしていく予定です。夏を前に、さまざまなハンモックを物色しながら、そして予行練習をしながらお待ちください。