前回からの続きです
ハンモック泊講座の続きです! 今回はいよいよ「実践編」へと移ります。テントを使わずハンモックでキャンプする……そのノウハウやTipsを1泊2日の流れを通して解説していきます!
ハンモックだけで泊まるとなると……ちょっと怖かったり、不安だったりしたりするものですが、その対策はおもに前回の「準備編」で講じています。ぜひそちらを先にお読みになって、安全面も十分に考慮しつつ……。
場所探し編
キャンプ場についてまずハンモックを設営する時は、その設営場所を吟味します。頑丈なハンモックスタンドがあるならそれに越したことはありません。あるいはキャンプ場によってはスタンドが架設されている施設もあります。
でもハンモック泊と言えば、気分はやっぱり林間サイトですよね。木立のおかげで夏でも涼しく、日にも焼けません。木の太さは直径20cm以上が必要とよく言われますが、木の種類にもよります。
木の間隔はハンモックの長さ(ロープの長さ)によっても決まりますが、「4〜6mが良い」とか「7歩あるいた分」とされています。でも別に3mぐらいの間隔でも問題なく、実際に現地でハンモックをあててみて、最適な2本を選び出せばこと足ります。
設営編
設営時にはマナーとして「ハンモックストラップ」とか「ツリープロテクター」と呼ばれるような幅広のベルトで、木の幹へのダメージを防ぎましょう。またハンモックを張っても良いか、管理人さん・スタッフさんに断りましょう。
ハンモックの高さは、生地に腰掛けて足が地面に届くぐらい。ハンモック泊のメリットの一つに「そのままチェアとして使える」があります。荷物も減らせるし、プロっぽくて格好良いので、ぜひ心地よい高さを調節してお試しください。
ただ就寝時は、座る時よりテンションを上げた方が寝やすくなります。あまりに屈曲した姿勢で寝てしまうと腰を痛めてしまうので要注意。寝る前にちょっとだけピンっと貼り直すようにしましょう。
過ごし方編
さあ、設営が終わったらハンモックキャンプのスタートです。ハンモックは寝る時も、座る時も、フチを掴んで、中央にゆっくりと腰を下ろすところから始めましょう。ストラップが緩むことがないか。最初はおそるおそる腰掛けて……。
チェアとして利用し始めて気付くのは、座ったままでの可動域がチェアより広くなって横着できるという利点。眠くなったらそのまま横になってお昼寝できちゃうというメリットもあります。
それとバッグなどの荷物置きに困ることにも気がつきます。いつものテントのように、何かをしまっておける場所がありません。オートキャンプサイトなら車を横付けして何でも収納できるのですが……。
徒歩キャンプやツーリングキャンプの時は、小さな簡易テントも良いけれど、上級者は「ギアスリング」という荷物用の小ちゃいハンモックをセットします。それでもチェアやマットやコットなどが要らなくなるので、荷物はグッと少なくなります!!
就寝編
就寝前は、木陰であってもタープとモスキートネット(蚊帳)を張りましょう。突然の雨や、蚊の襲来に備えるだけでなく、人の視線や上から落ちてくる虫も防御します。蚊が飛んでいない場所でも念を入れましょう。
そして座る時と同じように、寝るときもお尻からモゾモゾと横になり、自分の眠りやすいポジションを探りましょう。前回も書きましたが、生地に対して斜め、足が少し上がって背中が水平になる位置がオススメです。
逆にハンモックの難点として時々聞くのが、夜中にトイレなどに立った場合。帰ってきてからまたモゾモゾのポジショニングをするのが面倒で、眠くてそのままね寝てしまいがち。寝違えないようにお気を付けください。
撤収編
でも撤収がラクなのが、ハンモックの何よりもの利点!! 夜半の雨でも、朝露でも、ドロドロになることなくサッと片付けられます! 荷物も少ないおかげで、退場時間ギリギリまでのんびりできます。
最後に箇条書きで……
……ということで今回は1泊2日の流れに沿って、ハンモックキャンプをシュミレートしてみました。最後に、流れの中では書くことの出来なかったメリットや注意点、TIPSなどを箇条書きで挙げておきます。
*ゆらゆらの浮遊感が心地よい
*いつもより早く眠りに落ちることができる
*逆に長時間寝てられなくて目が覚めちゃう人も
*そんな人はお昼寝に使うのが正解
*就寝時はライトやスマホなど小物入れがあると便利
*テントや車がないと着替え場所がなくて困る
*登山用の薄いマットなどがあるとさらに寝やすい
*明け方寒くなりがちなので足元にブランケットを一枚用意
以上からも分かるように向き不向きはあるものの、ハマってしまえば非常に手軽で気持ち良く過ごせるハンモック泊。成功すればキャンプの形が変わりますので、ぜひお試しください!! まずは無理せず、近場のキャンプ場から……。