前回からの続き
土台です。「基礎」から「土台」の話に移りました。両者がどう違うのか? その定義は分かりませんが、なんとなーく「基礎」の上に築くのが「土台」だろうということで、記事の順番はこうなりました。
土木工事の素人としては、「コンクリート基礎」なんて聞くときにイメージするのは、平たくてガチッとした頑丈な地面。「土台」と聞くと、ニョキッと少しだけ地面から立ち上がるイメージ。
集めた砂利のこと
前回から集め始めた砂利。敷石(板石と言うそうです)の上に集めて最初はこれぐらいの量。この板石も土台のために使うのですが、まずはバラ撒くためにKOYAの建築予定地の近くに積み上げました。
そして前回借りてきた「ランマー」……転圧機です。工事現場でよく見かけるダッダッダッダダダ……と地面を踏み固める機械ですね。前回はこの作業が炎天下の猛暑の中での作業となり、死にそうになりました。
実はこの時、最後にはこの砂利も撒いて圧着しました。ものすごいパワーで、コントロールするのも一苦労のランマーくんでしたが、大きめの砂利(石?岩?)なんかは砕いて平らにしちゃう頼もしさ!!
小松石のこと
実は真鶴町は古くからの石の名産地。「小松石」と呼ばれる銘石が今でも採掘されています。香川県の庵治石が「西の横綱」なら、小松石は「東の横綱」と呼ばれるそうで、その歴史は奈良時代にまで遡ります。
鎌倉時代には真鶴港から本格的に出荷されるようになり、頼朝の墓石、小田原城や江戸城の石垣にも使用されているそうです。富士山や箱根の溶岩流が急速に固まって出来たとされていて、漁業とミカンに並ぶ真鶴の名産品!!
ここ、キャンプ場予定地でも開墾作業をしていると、土の中からぽろぽろ掘り起こされます。もちろん商品になるような立派な小松石ではなく、拳(こぶし)ぐらいの大きさのものが……(下の写真はかなり立派な方)。
もちろん硬っ〜いのですが、ハンマーで砕いてKOYAの敷地に撒きました。皆さんキャンプ場にいらしたら、トイレやシャワーを利用する際に、「下には小松石が撒かれてるんだな」と思い出してください。
板石と沓石のこと
そして土台も石になります。先ほど登場した「板石(いたいし)」と、新たに「沓石」というものを組み合わせて、土台を作るように設計図に書かれています。「沓石」……何と読むかお分かりになりますか?
答えは「沓石(くついし)」……「沓」は足に履く「靴」と同じ意味で、[①靴、履きもの。 ②重なる、重ねる。]という定義があるそうです。熟語だと雑沓(ざっとう)という用法が載っていましたが「ああ、そういえば!」と思い出しました。
鉄の部品が出ているものは「羽子板沓石」というようですね。GreenBellさんに問い合わせたところ、展示場では240サイズというのを使っているそうですが、好みの床の高さを想定して決めてしまって良いとのこと。
水平を測ろう!!
それでは設置します。ここからは繊細さも要求されます。それは「水平」もとらないといけないからです。まずは板石を水平に敷くために、ランマーで固めた地面を少しずつ削ります。
さらに大変なのは、KOYA本体とデッキの間に53mmの段差を設けなければならないこと。屋外の作業なのにミリ単位の施工が求められるなんて……ガサツで知られる我が家には苦手分野となる作業です。
それぞれの板石の水平をとった後は、上に沓石を重ねてさらにまた水平をとります。一番長い辺が3640mmとなるKOYAなので、同じ長さの梁(はり)となる部品を持ってきて、何度も何度も微調整を行いました。
次回に続く
とりあえずこれで基礎づくりから土台づくりまでの工程が終了しました。全工程の中でも一番大変な部類だったかもしれません。ここから先は木材を組み合わせて行くだけ……プラモデルを作るみたいなもの……だったら良いなぁ!
実はもう床の部品にも取り掛かり始めてはいるのですが、各木材はGreenBellさんでキッチリ計測されて、カットされてから出荷されているので安心です(ウチの父親の大工仕事はそこら辺がいい加減なので)。