水族館に行く前に……
遡ること半年前、私は姉(編集長の森風美)と一緒に富山県の海岸にいました。ホタルイカ掬いです! 通常は水深200~600メートルの深海に生息するホタルイカが、春の産卵時期に浅瀬にやってくるのです!!
この現象は「ホタルイカの身投げ」とも呼ばれ、特に多くのホタルイカが流れ着く日には、夜の海に青白い光が広がります。まるで夜空に輝く星々が海面に映し出されているかのような、幻想的な光景です。
開始は夜中の1時!! ウェーダーを履いて真っ暗な海に出陣です。実際に現場で体験してみると、ホタルイカは「やって来る」とか「流れて来る」というより、気がつけば自分の足元にいる感覚。
見つけたら網を持って掬い上げるだけ。この日は「大漁!!」というほどではありませんが、夜明けまで姉と粘って、2人合わせると50匹ほどのホタルイカを掬い上げることができました!!
採れたホタルイカはその場で料理することに。生だと寄生虫に当たる可能性があるため、念のために火を通し、アヒージョにしていただきました。味わいは抜群! ホタルイカのぷりぷり感がたまりません!!
『魚津水族館』
帰り道には私の本命、富山県魚津市の『魚津水族館』に寄ってきました。「うおつ」ではなく「うおづ」です。そしてここは、なんと! 現存する水族館の中で最も古いとされている水族館なんです!!
富山湾には水深1,000メートルを超える海底谷が広がっており、この地形からリュウグウノツカイなどの珍しい深海生物が時おり上がってきます。水族館の壁一面には、富山湾で見つかったリュウグウノツカイの写真がずらり! 圧倒される迫力でした!!
そしてもう一つ、おちゃめな点も! 少し前に𝕏(Twitter)で話題になっていたこの投稿。私が訪れた際も、同じ張り紙がありましたが、残念ながらスタッフによる人力造波の瞬間には出会えませんでした。
水族館『造波装置が老朽化で壊れました……
— 北瀬みくじ🐳⛩鯨類学VTuber (@Kitase394) August 14, 2024
ですが……!
今回に限り……!!』 pic.twitter.com/SgbemdtQrq
おもしろポイント!
① 淡水水槽にアメンボが!
アメンボは雨上がりの水溜りでも普通に見られますが、水族館で展示されているのは初めて見ました。普段は海水魚、特にチョウチョウウオに目がいく私ですが、アメンボの飼育に興味が湧いて、この日はじっくり観察しました!
② 飼育員さんの手書きイラスト!!
水族館内の説明パネルには、飼育員さんが描いた可愛らしいイラストが使われています。しかもそれが、ガチャガチャのグッズにも! マニアックな深海生物や珍しい魚も描かれていて、勉強にもなります。
③ 真珠コーナー?!
「真珠コーナー」とはお土産屋さんの名前です。昭和の雰囲気が漂うアイテムがたくさん並べられていて、鉱物や手作りのマスコット、貝殻で作られたアクセサリーなどなど……まるで宝探しをしているかのような感覚に浸れます。
マツカサウオ
深海に生息する魚です。外見が松かさ(松ぼっくり)に似ていることからその名がつけられました。そして驚くことに、世界で初めてこの魚が発光することを発見したのはここ、魚津水族館だそうです!
マツカサウオは、下あごに発光器を持っており、この発光器から光を発することで暗い深海で獲物を引き寄せたり、仲間とコミュニケーションを取ったりします。夏の採集では、浅瀬でも幼魚が採れることもあります。
『祭ばやし』
最後は恒例の立ち寄ったお店のご紹介。日本海の海の幸が豊富な富山県ということで、なんと姉にお寿司屋さんに連れていってもらいました! ただし、もちろん、回転「する」お寿司屋さん、『祭ばやし』さんです。
私の住む神奈川県真鶴町も地魚の美味しい漁港の町ですが、富山と言えば「ノドグロ」「白エビ」……こちらにはない海鮮があります。ちょっこっとですが、食べられてとても嬉しかったです。