中山茂大さんプロデュース
まず名前! 『しげキャン』……キャンプ場っぽくない。SNSのアカウント名みたい。YouTubeのチャンネル名みたい。アニメやコミックのタイトルみたい。でもこれが千葉県大多喜町にある素敵なキャンプ場の名前なんです。

自然や旅にまつわる著作多数の作家さん、中山茂大さんが当初はプライベート用に開拓されていたキャンプ場。「しげお」さんのキャンプ場で『しげキャン』です。ぐっと親近感が湧いてきますよね?

ここは本当に教えたくないキャンプ場。茂大さんご本人も、最初は仲間内だけのキャンプ場にしようと企てていたそうなので、教えたくないかもしれません。でもそれだけに! だからこそ! アットホームな魅力が詰まっています!!
包まれるような居心地
ですからここは手作り。大きな根っこを掘り起こす抜根作業も、トイレ棟やデッキなどの設備の建築も、ほとんど全てが茂大さんとお仲間のみなさんによる手作業で進められてきました。

茂大さんは環境への影響、サステナビリティにも配慮されています。建築業者が新品の建材で作る施設とは違い、廃材やあり合わせの材料も使って組まれているからこそ、懐かしい安心感と温もりを感じられるのだと実感します。

しかもそのクオリティーは、作家さんとは思えないほど高く……手作りのトイレも、手作りのピザ窯も、細部に至るまで愛情が込められて作られています。苦労続きだったという五右衛門風呂も昨年完成しました。
さらに立地。写真からお分かりの通り、フィールドは木立に囲まれ、その外周には小川も流れています。木々に切り取られた夜空で過ごす焚き火タイムは、さらにプライベート感を満喫させてくれます。

徒歩キャンでぶらり飲み!?
その一環となるのが「アイリッシュパブ風ショットバー」……当然のようにこれも茂大さんによる手作り。バーテンダーをつとめるのも当然茂大さん。夜になるとカウンター席のBARが開店します。

ご覧の通り後ろの棚には、キャンプ場とは思えないほど種類豊富なお酒がずらり。世界各地のお酒を楽しみながら、日本中と世界各地に旅をしてきた作家さんのお話が聞けちゃうという貴重な体験。
雨で焚き火ができない夜も楽しめますし、徒歩キャンパーさんにとっては、重いお酒を持って来る負担も軽減。実はこのキャンプ場、山奥にあるように思えて駅から歩いてたったの5分なんです!
最寄りの「上総中野駅」は、鉄道ファンの間では「小湊鉄道」と「いすみ鉄道」のはしご乗車ができることで有名です。レトロで可愛い車両は「菜の花列車」とも呼ばれ、臨時の「里山トロッコ列車」も運行します。

ふだんはオートキャンパーの方も、たまには最低限の荷物だけ持って、電車でぶらりと徒歩キャンプと決めてみるのも良いかもしれません。もっともキャンプですから、車の方も翌日酔いを醒ましてから帰ることも可能ですが。
アツアツ+キンキンも!?

そしてもう一つのオススメがフィンランド式サウナ!! こちらをプロデュースされたのは地元で林業を営む幼馴染ユニット「sauna_en」のお二人。建材にならなかった木材を組んで建築されたそう。

このパワーがすごくて熱い、熱い!! 小屋は内側で2階建構造のようになっていて、上からサウナストーンに水をかけられます。フィンランドで主流のアロマ水をかける習わし「ロウリュウ」ですね。
ぶわ〜っと蒸気が上がり、熱波が室内を包みこみます。熱いのが得意な人は上の段へ、苦手な人は下の段で。芯まで体がアツアツになったら、クールダウンは天然の水風呂……目の前の小川へザボーン!!

そして仕上げは、先ほどのBARでキンキンに冷えたビールも良し、オロポ(オロナミンCをポカリスエットで割って飲むサウナー愛用のドリンク)も良し!! 最強のサウナ体験が待っています。

最後に△付けて欲しい!?
ちょっと変わった名前のキャンブ場「しげキャン」……手作りゆえの温もりと、オーナーさんの人柄ゆえのアットホーム感、そしてプライベート感。さらに最後にダメ押し。もう一つの癒し効果を……。

サイトを自由に歩き回るニワトリさん(小屋も設置はされています)。朝の目覚ましがいらない上に、運が良ければ卵がもらえるかも!? 場内の悪い虫を食べてもらえる効果もあるそうです。
そして気付いたらこんなところに、ニャーン。皆んなに大人気のネコちゃん、「マル」ちゃんも遊びに来てくれます。こんな「ゆるさ」も魅力の「しげキャン」!! ……最後に△を付けて欲しいなぁ。



