二刀流
以前『鯖のスモーク』の回でお伝えした通り、「温燻」から始まり、長年様々な燻製方法を試してきた筆者が、結果的にたどり着いたのが「キャメロンズ社のミニスモーカー」で「熱燻」という方法でした。
一方で、北海道の郷土料理「ちゃんちゃん焼き」も、長年キャンプで作り続けてきました。鮭だけでなく、ニジマスや40cmの巨大イワナで作ったこともあります。北海道の漁師さんが「ちゃっちゃと(=素早く)作ろう*」として編み出したされただけあって、手軽で美味しいんですよね。
どちらも「手軽で美味しい」……キャンプ料理には大切な要素ですね。しかもちょっとだけ野性味があって、豪華な感じもする……。この2つをくっつけちゃったら、キャンプならではの「特別感」を演出できるお料理になるんじゃないでしょうか?
しかもしかも、普通はアルミホイルなどで包んでフライパンで蒸し焼きにする「ちゃんちゃん焼き」が、この「キャメロンズ」を使えば、どどーんとデッカく作れて「スモーク」も「蒸し焼き」も両方できちゃう「一石二鳥」になるんじゃないかしら?
材料&作り方
材料
*生サーモン(刺身用)
*野菜ミックス(キャベツ、玉ねぎ、もやしなど)
*アウトドアスパイス(または塩こしょう)
*味噌
*酒
*みりん
*砂糖
① 生サーモンをキッチンペーパーでしっかり拭いて、水分を取ります。 そのまま30分くらい、風通しのよい日陰に置いて表面を乾燥させます。
② ひと握りの燻製チップを「キャメロンズ」に投入します(下にアルミホイルを敷いておくと後処理が簡単です)。
③ 内トレイに生サーモンを置き(こちらもアルミホイルを敷くとbetter)、少量のアウトドアスパイス(または塩こしょう)などで下味を付けます。
④ ここまでは「鯖のスモーク」と同じような手順ですが、今回は「ちゃんちゃん焼き」にするため、あまり濃い味のスモークには仕上げません。中火で熱しはじめて、煙が出始めたら弱火にします。
⑤ これだけの大きさのサーモンでも、10〜15分程度のスモークで十分。表面に火が通ったくらいで、中は生のままでも構いません。
⑥ 次は燻製チップの燃え残りを取り出し、サーモンと野菜を写真のように盛りつけます。キャメロンズで蒸し焼きになりますので、完全に密閉する必要はありませんが、アルミホイルは大きめにカットしましょう。
⑦ 「味噌だれ」をまんべんなくかけます。今回はシェラカップの半分くらいの「味噌だれ」(150cc程度)を用意しましたが、配分は「味噌:酒:砂糖:みりん=3 :2:1:1」の割合となります。
⑧ もう一度中火で火にかけ、時々覗いてみて、中心まで火が通っていたら出来上がりです。
試食&感想
北海道の漁師さんはバターを乗せることはしないそうですが、筆者はいつもバターとお醤油を追加して、お味を濃厚まろやかにしています。他にも「すりごま」や「おろしニンニク」などを使用しても良いですね。
サーモンの身をザクザクほぐして、野菜とからませて食べるのが正式なお作法です。お味の方は……うん! 「美味しい!!」(毎回こればっか)。これまで何度も食べてきた「ちゃんちゃん焼き」ですが、スモークにすると美味しさ倍増!!
ネットで調べてみると、最初からスモークサーモンで作る人もいるようなので、決してウチのオリジナルレシピとは言えませんが、キャンパーならば是非スモークから自分で作ってみましょう! 香りの良さが違いますよ!
もちろん「キャメロンズ」を使用しなくても、他の器具でスモークして、アルミホイルに包んで焼けば同じ味になりますよ。シダープランクより安く済みますし。なんだか久しぶりにまともなレシピをお伝えした気がします。