サイトレイアウトに正解はない!?
設営の下準備が終わったら、今度は具体的にサイトのレイアウトをイメージしていきましょう。車とテントの位置から、テーブルやチェアの配置、ランタンやゴミ箱などの小物に至るまで、あれこれ考えながら決めていきます。
「考える」と言っても、小難しい気持ちになる必要はありません。編集長の森風美は「キャンプは究極のおままごと」と断言しています。シルバニアファミリーで遊ぶような感覚で、自由に楽しみながら決めていきましょう。
こちらは森風美がまだ最初のテントを買う前に、夢見ながらお絵描きソフトで合成したサイトです。必要なギアがほとんどないのに、何故かランタンスタンドとガーランドはあるというツッコミ所満載ですが、初心者なんてこんなもんですよ!
機能面から考えていきましょう
先ほど「間取り」と表現したように、それぞれのギアやアイテムを「家の部屋割り」に喩えるとイメージしやすくなる思います。そこから導き出されるちょっとしたコツを検討していきましょう。
*ぐっすりスペース(寝室)
メインはテントです。トラブル回避のためには前回説明したような注意点を優先して、まずはテントの配置から決めた方が得策です。快眠が得られそうな向きと配置に陣取りましょう。
*取り出しスペース(収納・パントリー)
徒歩キャンプではこの限りではありませんが、キャンプ中は車から食材や服などを出し入れする機会が多くなります。ハッチバックやスライドドアなどのメインの出し入れ口を動線の方に向けましょう。
*お料理スペース(キッチン・台所)
車やクーラーボックスから食材を取り出して→まな板で切り→火にかけるまでの一連の動作をコンパクトにまとめましょう。ウォータージャグやゴミ箱も手近にあると便利です。
*くつろぎスペース(リビング)
食事中は「テーブルまわり」、晩酌中は「焚き火まわり」が、長い時間を語らいながら過ごす「キャンプのメイン会場」となるものです。座り心地の良いチェアや炎のゆらぐランタンなどで、リラックスできる「くつろぎ感」を演出しましょう。
キャンプ中せっかちに動き回っちゃう人は「一度座ったら動かない」と心に決めてみましょう。ゆっくり語り合ったり、ゆったり景色や星空を眺めたり……この「くつろぎスペース」を充実させると、キャンプ観が変わりますよ!
おままごとの達人を目指して!
いくつかのコツを検討してみましたが、最初に書いた通り「正解」はありません。よって「失敗」もありません。ペグ(釘)で固定しちゃうテントやタープ以外は、後からいくらでも移動できますし。
人数の多いファミキャンやグルキャンなら、「くつろぎスベース(焚き火)」と「就寝スペース(テント)」をあえて遠くに離してみるのも一案です。皆で焚き火のまわりにチェアを持ち寄り、テントは遠くに並べておくという……。
また逆にソロキャンなら、座って手の届く範囲に全てを集結させて、好きな物に囲まれる「おままごと感」を追求できます。「なちゅガール」恒例の「見た目重視」ですが、最後に「おままごとの達人」たちによるサイトレイアウトを見てみましょう。
*かんれきガールさん
メンバーの中でも一番のカンペキ度を誇るガーリーなサイトです。動画の方でも惚れ惚れするような映像に評価が集まっています。
*あらなみCAMPさん
「ファミリーでソロキャン」という、もしかすると前代未聞なスタイルに挑戦されています。テントからタープを伸ばす方法は「OGAWA張り」と呼ばれています。
*軽バン生活・あかねさん
設営も撤収もラクチンな「車中泊」キャンプ。シンプルな中にもた遊び心のある演出を効かせているところは流石です。
*natsuさん
初代「ソロキャンプ女王」として様々なスタイルを楽しんでいるnatsuさんですが、バイク旅もバックパックもされるので、このようなUL(ウルトラライト)な超軽量バージョンも。
*ちびぃさん
パップテントを中心に展開する格好良い無骨スタイルを楽しまれています。軍幕と呼ばれる類のテントはサバイバル感を高揚させますね。
*ヒミカさん
できるだけ自然の物を活用するという「ブッシュクラフト」スタイル。不便はたくさんありますが、キャンパーが行き着く究極のスタイルかもしれません。