100万年の歴史に喝!
キャンプの醍醐味「焚き火」……その歴史は100万年前、人類がアフリカの地で狩猟をしていた頃にまで遡ります。先日実験した「ダコタファイヤーホール」などもその過程で会得されたネイティブアメリカンの知恵ですね。
それでも昨今のキャンプブームが押し上げる進化はすさまじく、斬新なアイディアの焚き火台が次々とリリースされています。「焚き火なんてもうこれ以上、進化のしようもないだろう!?」と思いきや、さもあらず。「煙突効果」「二次燃焼」……新たな技術が開発されています。
「ロケットストーブ」の発明が1980年代ですから、まだまだ工夫の余地はあるのかもしれません。今回はそんな想いで、焚き火の世界に我が「なちゅガール」開発部が切り込みを入れます! 皆さんの焚き火ライフに「革命」を起こす意気込みで!!
薪を立てたい!
なんていつもの通り、自らハードル上げまくってますが……「煙突効果」や「二次燃焼」もよく仕組みが分かっていない編集部です。しかも今回は「BLちゃん」や「まばっぐら」のように試作品を作る技術もありません。イラストのみのアイディア紹介でご勘弁ください。
さて、今回のアイディアで解決したい「焚き火の課題」は、焚き火をしているうちに「薪が次々と倒れてっちゃう問題」です。薪は燃えれば燃えるほど、細く短くなりますから、あたりまえの話ですが倒れます。突然、ドサッと倒れて火の粉が飛んだり、危ない思いをしたりもしますよね。
そうでなくても、自分が最初に「ティピー型」や「井桁型」に組んだ薪が崩れちゃうのって悲しくないですか? 焚き火の後半に次第に崩れるならまだしも美しくはありますが、着火して間もないうちに崩れちゃったら……「トング」や「火ばさみ」で懸命に修復したりしてね。
そんなお悩みを解決するのが、今回ご提案する『焚き火KENZAN』……焚き火をする前に薪を刺して使う「剣山」です。ものすごく単純な発想ですが、これってかなり実用的なアイテムになるんじゃないかな、と思っています。
「構造」と「使い方」
直径20〜30cmくらいの「円盤状」あるいは「輪っか状」の土台から、6〜8本くらいの剣が突き出るシンプルな構造です。湾曲した焚き火台に載せることや、軽量化を考えると「円盤状」より「輪っか状」の方が良いかと思います。
これを思いついたのが、そもそも「キンドリングクラッカー」を眺めながらだったので、同じように頑強なアイアン製をイメージしています。突き出た剣に「広葉樹の薪」をハンマーで刺していき、お好みの形に組み合わせます。
先に「針葉樹の薪」が燃えてしまった後も、「広葉樹の薪」は残るはずですから、後からの薪の追加もしやすいはずです。しかも、広葉樹は下に接地していないので、空気の通りが良く、最後まで燃えてくれるはずです。
ぶっ太い広葉樹を長い間燃やすのが焚き火の醍醐味だと思うのですが、ぶっ太いとゴロンと横になった時、灰に埋もれてよく燃えてくれません。その分「KENZAN」は薪を直立させて炎を舞い上がらせてくれるはずなので、かなり太い薪も燃やせるはずです。
いつものお願い
「……はずです」が妙に多い文章になってしまいましたが、実物を試作できていないので、架空の話しかできません。でも素人が考えるに、コレってそんなに難しい加工ではないはずです。数あるガレージブランドさんなら、造作なく作れる人もいるはずです。
蛇足で無理やりその他の活用法を考案すると、太めの薪を密集させて、上で調理もできる「スウェーデントーチ」も作れるはずですし、逆さまにすればダッチオーブンなどを置く、鍋敷きにも使えるはずです。
読者の皆様はこのアイディア、どう思われますか? 欲しい! 買いたい! とまでは思わなくても、ちょっと実際の焚き火で試してみたくなったりしませんか? そしてメーカーの皆さん、ぜひ試作して売り出してみませんか?