やっとここまで来ました!
さあいよいよテントの設営です!! 「第6回」でご紹介したようにテントには沢山の種類があります。それぞれのタイプで組み立て方は異なりますから、一様にはご説明できません。
……とは言っても、共通している部分もたくさんありますから、ベテランさんなら初めてのテントでも説明書なしで組み立てられちゃったりします。ということで今回は、一般的なテントの設営法について、各部品の名称からご説明を試みていきます。
テントの部品と名称
*ポール
テントの骨組みですね。パイプ状のフレームの中に、「ショックコード」と呼ばれるゴムが通って連結しています。そのおかげで説明書なしでもカチャカチャと嵌めていくだけで、ジョイントを間違えることも少なく済みます。
*フライシート
テントの外壁……というかカバーになるものです。防水加工がなされているのが基本で、風雨を凌ぎます。「TC」(テクニカルコットン)といって、火の粉に強いものもあります。
*インナーテント
テントの内壁になります。薄いシートで居住空間をつくり、モスキートネットで虫の侵入を防ぎながら風通しを良くする「蚊帳」のようなものかな? インナーテントのない構造のテントも多数あります。
*グランドシート
テントの底面が汚れないように地面に引くシート。高規格なものだとぶ厚くなって、クッション性と遮熱効果のあるものもあります。稀にテントに付属してくることもありますが、別売りが一般的です。ブルーシートで代用しても構いません。
設営法は大きく分けて2つ!
*「ポール」➡︎「シート」➡︎「ペグ」の順
ドーム型のテントに多いのですが、最初に「ショックコードで繋がっているポール」をカチャカチャはめて、「インナーテントやフライシート」を吊り下げたり被せたりしたら本体は完成。最後に風に飛ばされないように「ペグ」で固定します。
*「シート」➡︎「ペグ」➡︎「ポール」の順
ティピー型のワンポールテントに多いのですが、フライシートを地面に広げて、その範囲に合わせてペグダウン(ペグ打ち)を先にしちゃいます。あとからシートの内側に潜り込んでポールを立てて、居住空間を立ち上げると完成です。
*その他のテント
「トンネル(かまぼこ)型」「ロッジ型」「パップテント」など、その他にも様々な形、様々な組み立て方のテントがあります。どれも基本の応用型や組み合わせになることが多いのですが、中には奇抜な構造のものもあります。
テント設営のコツと注意点
前回の「ペグ打ち」の回でも書きましたが、ビギナーのうちはこの設営に手こずってしまい、疲れ果ててしまうことが多いものです。夢中になって組み立てている間は気付きにくいのですが、いつの間にか乳酸が溜まっちゃってたりします。
*広い場所で設営する
(シートやポールを存分に伸ばせるように)
*できれば2〜3人で設営する
(ソロ用でもお互い協力するとラクです!)
*風が強い時はペグや荷物で仮止めをしながら
(風に振り回されると手間取る元になります)
*ポールを長いスリーブに通す時はジョイントを繋げながら
(先に連結させて長くしちゃうと通しにくくなります)
*ポールを長いスリーブに通す時には「引かない」!
(押して、押して、押しまくるのみ! 引くとスリーブ内でジョイントが抜けます)
*時々全体の張り具合のバランスを見る
(シートが寄って皺が出てると見た目も悪いし、トラブルの元に)
*ファスナーの開閉は両手で指を添えて
(ファスナーの質にもよりますが、よく噛みます!)
*グランドシートはテントの底面より小さめに
(雨が溜まるのでブルーシートなどは端を折って)
ふぅ……。こんなところでしょうか。ちょっとしたコツですから、いちいち全部気にする必要はありません。読み物としてスルーしておいて、実際の現場でちょっとだけ思い出して頂けたら、お役に立つと思います。
ちょっと「ひと息」入れましょう
テントが組み上がると、キャンプのお仕事のうち、大変な部分はだいたい終了になります。準備から設営まで、慣れないうちはひとつひとつが大仕事だったと察しますが、お疲れ様でした。
ひと息ここらでお茶でも入れて、リラックスしてみましょう。筆者はだいたいここでお昼を食べます。美味しい空気も吸い込んで、自然の景色と、自然の音を楽しみながら……。もうキャンプのお楽しみは始まってますよ!