インターミッション
……ということで、まだまだ続く「女子キャンプ入門」なのですが、ここらでちょっと一休み。読者の皆さまのためというより、今後への道標(みちしるべ)として、ここまでの経緯を整理させてください。
当「女子キャンプ入門」は、あくまでも初心者の女性の方々を想定し、キャンプのノウハウをお伝えしています。その際、できるだけ「手軽」に「安全」で「お金をかけず」にキャンプを始められるよう配慮してきました。
最初からゴージャスでパーフェクトなキャンプを目指すのではなく、気軽に始めるための入門書を目指しました。そのため、まだ導入部だった「第3回」では、購入すべき道具も以下のように限定したのでした。
《最低限必要なもの》
*テント
*寝袋・マット
*テーブル
*チェア
*クッカー・調理器具
*バーナー
*食器・カトラリー
*ランタン
《あった方が良い物》
*タープ
*ジャグ・給水タンク
*ペグハンマー
*焚き火台
*クーラーボックス
そしてその後「最低限必要なもの」に挙がっている基本的な道具の選び方をそれぞれご説明した後に、初キャンプの1日をシミュレートしてきたのが、ここまでの流れです。ようやく前回、片付けまでのすべての行程を終えることが出来ました。
ということでまだ、「あった方が良いもの」に分類されていたタープやジャグのお話が残っているのです。次回以降、順を追って検討していきます。今回はその狭間。まさしくインターミッション……休憩について考えてみます!
キャンプで疲れないために……
いっぱしの「入門書」として、火災や事故を防ぐための注意喚起も、狼から女の子を守る防犯対策も、うるさいほどにお話してきたと思います。しかし今回の「疲れない」「頑張らない」も同じくらい大切な要素になります。
初心者の方が、特に体力に自信のない女性が、1〜2回試してみただけでキャンプから離れてしまう理由にこの「疲れ」が挙げられるからです。確かにキャンプはその準備から大仕事で、当日ともなると試行錯誤の繰り返しになります。
「体力に自信がない選手権」の代表を自認する編集長、森風美も早くからこの問題に着目し「頑張らないキャンプ」を提唱して来ました。上梓している2冊の本も、この問題にフォーカスしています。
あらためて今回は、編集部目線から「疲れを溜めないキャンプ」の極意を探って行きたいと思います。あまり有益な情報にはならないかもしれませんが、「頑張らないキャンプ」のために、頑張ります!!
一般的な対策は?
*近場で高規格なキャンプ場を選ぶ
*食事を凝らずに、外食やインスタントに頼る
*ギアも凝らずに、設営の簡単なものを選ぶ
*洗い物は簡潔に拭いて持ち帰り
*お風呂、シャワーをカットする
*快眠の取れる環境を整える
*時間に余裕を持つ(設営・撤収)
よく言われる対策を列挙すると、上記のようになるでしょうか。これまで当入門で触れてきたアドバイスも多々含まれていますね。端的に言えば「労力を減らす」対策が多く、あたり前だと思われるかもしれませんが、大切なことです。
また特に快眠。筆者個人はお風呂やシャワーがないとスッキリ眠れないタチなのですが、個人によってさまざまです。快適な温度、快適なマット、快適な環境を極めるのも疲れを溜めないために欠かせません。
なちゅガール流アドバイス
それでは満を持して、なちゅガール編集部が心掛けている独自の奥義を伝授していきましょう。他の指南書では触れられることのまずない、腰砕けのアドバイスばかりになりますが……。
*お昼寝をする!
いきなりコレです。でも「なちゅガールズ」のメンバーたちも動画内でけっこう披露している技です。昼寝ワザ。寝すぎて夜になっちゃったりね。他にも「ゆるキャン△」のリンちゃんのように読書をしたり、編集長のようにゲームをしたり……。
*ムキにならない!
特に要注意なのが「ペグ打ち」と「薪割り」です。夢中になって頑張っていると、気付かない間に乳酸が溜まっちゃいます。ムキにならずに、休憩を取りつつ、どうしてもダメならあきらめちゃいましょう。
*ソワソワしない!
キャンプでテンションが上がると、じっとしてられなくなっちゃいがちですが、立ったり座ったりを意識的に減らしましょう。焚き火を囲んでお酒が入ると、饒舌に話しまくって、疲れちゃうこともありますよ!
*前日は早く寝る!
遠足の前は楽しみで寝られないのも「あるある」ですが、荷物の積載や食材の下ごしらえも加わって、ついつい夜更かしになってしまうことも……。キャンプの準備は数日前から始めておいて、前日は早寝できるようにしましょう。
疲れは侮れません!
以上。今回はいつもに増して、役に立たない情報が多かったように感じますが、「疲れないキャンプ」のためには想像以上に「心の持ちよう」が肝心です。編集部のアドバイスもあながち無駄ではないはずです。
自分だけに限らず、友だちやパートナーが「めちゃくちゃ疲れた!」と言い出すこともあります。せっかく沼に引き摺り込もうと企んだのに、「もう二度と行かない!」なんて言われちゃうことも……。
準備にしても、設営にしても、慣れてくれば力の抜きどころが分かって来るものです。それまではあまり欲張らず、Chill-Outに過ごしましょう。せっかくアウトドアに来ているのですから、それも立派なキャンプの醍醐味です!