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トピック
いま一度考える
『女性キャンパーへの声かけ事案』

再考します

ここ数日、SNS界隈がとある「女性キャンパーへの声かけ事案」で騒然としていました。ご本人のご迷惑になるといけないので詳細には触れませんが、大変に怖い想いをされたご様子と、悲しい気持ちが伝わる事案で、とても他人事とは思えませんでした。

既にWEBニュースでも、テレビの情報番組でも取り上げられていますのでご存知の方も多いと思います。女性向けアウトドアWEBメディア『なちゅガール』としましても、今一度、注意喚起をさせて頂ければと思います。

ぜひ男性の方にご一読いただきたいと思います

今回お伝えする内容の大半は、過日、連載が完結した「女子キャンプ入門」、第32回『おやすみの前に(防犯対策編)』の中で特集していたものになります。他の記事に埋もれてしまうものですので、稿を新たにお伝えする次第です。




男性キャンパーの方へ

なちゅガール読者さんの中には、男性の方々もたくさんいらっしゃいます。いつも応援して頂き、大変ありがたく感じています。こちらをお読みの方には心配など要らないとは思いますが、念のため注意喚起をさせていただきます。

*話し掛けられない限り話し掛けない
不要な誤解は避けるように気をつけましょう。初心者の方が設営や火起こしに手間取っていたりすると、つい声を掛けたくなってしまうものですが、向こうから助けを求められない限り、そっとしておいてあげましょう。

*挨拶なら軽く、短めに、昼間のうちに
サイトの間隔が異様に狭かったりなど……余程のことがない限り、こちらから積極的に挨拶をする必要もありません。向こうからされたら、軽く会釈をかえす程度に……。

*夜に声を掛けるのは厳禁
お酒を飲んだ後に気持ちが大きくなって……なんてのはもっての他。お互いソロを楽しみに来ているんだったら、静寂を尊重し合いましょう。それは男性キャンパー同士でも同じですよね。

他にも、こちら側が男性グループの場合、ただ盛り上がっているだけでも威圧感を与えてしまうこともあります。気を使いすぎるのも良くはありませんが、近くに女性キャンパーや小さなお子さま連れのキャンパーがいらっしゃったら、お互いに気持ち良いトーンと距離感を心掛けてあげましょう。




女性キャンパーの方へ

以前と比べれば、女子キャンプもずいぶんと浸透し、認知されるようになりました。女性向けの施設も少しですが出来始め、環境も整ってきましたが、まだ100%安心という訳にはいきません。以下に注意と対策を書き出してみます。

*ソロキャンプは慣れてから
最初のウチは、家族や友人とキャンプをするようにしましょう。また、人もまばらな野営地よりも、ファミリー連れが多い高規格キャンプ場の方が安心です。管理人さんが夜も常駐してくれるところが良いですね。

*事前の下調べを入念に
そもそも「予約の段階」から対策は始まります。行く先のキャンプ場がどういった客層なのか、女子ソロで行った人のブログレビューなどを参考に……。

*SNSの投稿に注意
リアルタイムに現地からインスタやTwitterに投稿してしまうと、位置情報やアカウントが知られてしまう危険性があります。素敵な風景やサイトの写真も、お家に帰ってから後日投稿するようにしましょう。

*テントは内側から施錠
寝ている間に外から開けられそうになった……という恐怖体験も。小さな鍵で良いので、テントのジッパー同士を連結させましょう。




いざと言う時を想定して

いざとなると、怖くて声も出なかったり、冷静な判断が出来なかったりしてあたりまえ。そうなる前に、ああして、こうしてと、頭の中でシミュレーションしておきましょう。次のような点がポイントです。

*昼間のコミュニケーションが大切
周囲のファミリーには積極的にご挨拶。いざと言う時の助けになってくれます。逆に男性のグループやソロの方とは過剰に親しくならないように注意。しつこく絡まれて、夜になっても自分のサイトに帰ってくれない……なんて状況に陥ることもあります。

*避難場所を確保
怖い人、しつこい人が現れた時、逃げられる場所を確保しておきましょう。車の中なら、内側から鍵をかけられて安心です。アルコールを飲んでなければ、そのまま走り去っても。車がなければ、管理棟でも、トイレの個室でも。閉じこもってから助けを呼びましょう。

*スマートフォンで助けを
まず大前提として、電波の通じるキャンプ場を選ぶようにしましょう。そして寝る前は、いざという時に使えるアプリ(110番電話or知り合いのLINEなど)を起動させておきましょう。大音量でホイッスルやホーンの鳴るアプリもあります。




対策に正解はありません

被害にあった時には、どんな行動が正解になるかは誰にも分かりません。毅然とした態度が大切ですが、あまり強く出ると向こうの怒りを買うこともあります。大きな声や音を出しても退散できず、逆上させてしまう可能性もあります。

臨機応変な対応……というと一番難しくなりますが

個人的にはサラっと受け流すようなスタンスが効果的だと思います。何を言われても、すべて早い段階で断るように……「飲めないんです」「急いでるんで」「もう寝ようと思ってて」「疲れてるんで」「LINEしてないんで」……嘘でも良いですから。

浅い段階なら、向こうが諦めてくれる可能性も高いです。「会話」に入っちゃうと危険ですから、注意してください。きちんと受け答えをする必要もないのです。深入りしてしまうと、撃退できても嫌な思いが残りますからね。

もちろん街中でも同様の被害に合う可能性はあります。しかしキャンプとなるとまた別。周囲に人気がなく、薄い布一枚のテントしかなかったりすると、その危険度は比になりません。本当に根源的かつ解決の難しい問題です。

女性用の施設が増え、そこを利用するのが一番の安全対策になるのでしょうが、女性だからと言ってそんな制限を受けるのもおかしな話ですよね。今回の件で様々な考え方も見ることができました。これが業界全体の意識改善につながれば良いな……と思っています。

何か良いアドバイスやご意見がございましたらお寄せください










Author
なちゅガール編集部
アウトドアの楽しさをお伝えしたくて、日々おもしろいことを探しています。皆様からの情報提供もメールでお待ちしています!! また記事につきましては正確を期しておりますが、最新の情報や価格については都度お調べください。