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コラム
キャンプ場開拓日誌*06
『かめ吉の引越しのこと』

前回からの続き

こんにちは、森風美です。神奈川県真鶴町に開拓中のキャンプ場。今回は開拓というより、タイトルの通り「引越し」の話になります。……というのは私の実家、妹も含めて家族丸ごと真鶴へと引っ越すからです。

妹の連載「はななのフィッシュ日和」と両方お読みの方はご存知だとは思いますが、妹はただいま水槽の引越しの準備を進めています。そして私のこの記事も似たような内容……「カメの引越し」の話になります。

そうです。実はまだ他に家族がいたのです。小さい頃、私が大型犬のバーニーズマウンテンドッグと育ったことはこれまでも他の記事で触れてきましたが、そのバーニーズ「ミミ」のおかげで、家族がもう一人……もう1匹、増えていたのです。

我が家の年賀状にも毎年登場してきた「かめ吉」です



「かめ吉」のこと

……ということで、私の幼少の頃の日記です。お読みの通り「かめ吉」は、お散歩中に「ミミ」が見つけてきたのです。私が小学2年生の時。当時は飼い主がいらっしゃらないか、探しもしたのですが、見つからないままもう20年以上が過ぎてしまいました。

「もぐ」よりも「どんちゃん」よりも大先輩です!

亀は万年……さすがに長生きですよね。こう見えても「ミドリガメ」です。正式名称は「ミシシッピアカミミガメ」……外来種なので自然の河川に放つこともできません。そして後から判明したのですが、「かめ吉」と言ってもメス、女の子です。

実家では長年、大きなプラスティックケース(押入れに入れるような衣装ケース)で暮らしてきたました。冬は「冬眠」こそしませんがほとんど動きません。春先になるとガツガツと野菜クズやカメのエサも食べるようになり、こんなに大きくなってしまいました。




「池」も拾った

「開拓」とはまったく関係ないじゃん! ……と思われるかもしれませんが、安心して下さい。ちゃんとキャンプ場施設の開拓の話になりますよ。引越しにともないキャンプ場に本格的な池を設置しようという計画なのです!

フライフィッシングができるような池ですかっ!?

もちろんそんな広さはありません。ナチュラルな岩組みの池。最初はおしゃれな感じの池にしようと思っていたのです。そう、最初は……。ところが母が、↑こんな池の出物を見つけてきてしまいました。

……これって、日本庭園でコイとか飼う池じゃないですか!? 近くの資材屋さんで「ご自由にお持ち帰りください」に出ていたというのです。ちょっとイメージとは異なりますが、耐久性や水漏れの心配からすれば安心な品物。

引越しも差し迫っていたので取り敢えずコレに決めました



穴を掘る

設置場所は上段のスロープに上がる入り口。プラ擬木という資材でかためられた三角地帯に決定しました。母が暫定の花壇としてクリスマスローズやクリーピングタイムを植えていた場所です。

そのほぼ真ん中に池を据えるために、スコップでせっせっと土を掘り出します。完全な土木作業です。池の幅3mぐらい、縦1.5mぐらいかな? 池よりもひと周り大きな穴が必要になりますので、2日がかりで頑張りました。

穴掘りにはつきものですが、スコップがカキン、カキンと金属音を立てるたびに石や岩も掘り起こされます。これが多くてひと苦労。深さ40〜50cmくらいになったら、足で水平に踏み固めます。いちおう水平器で確かめ、少し前傾になるように調整します。

掘り出した石や岩もこ〜んな、けっこうな量になりました



排水システム

少し前に傾けたのは、この池に排水孔が付いていたためです。ここからホースとパイプを使って、排水システムをつくります。プラ擬木の外に排水できるようにしたいので、掘っていた穴もパイプの分だけ拡張しました。

写真でお分かりになると思いますが、このような配管です。配管とすら呼べないような簡単な経路です。ただゴムホースとパイプの経が合わなかったので、嵌めるのは2人がかりでこれまた大変苦労しました。

最後に塩ビパイプ用のコックをつけて完成です!



いよいよお引越し!

なんて言うほど大仰なことではありませんが、「かめ吉」を新しい池に移します。池が完成してから1週間。その間に2回ほど、スコール……ゲリラ豪雨……線状降水帯レベルの雨が降りました。結果、ご覧の通りに水が溜まっています。

どうやらパイプやコックからの水漏れはないようです

バケツに入れて乾かないように持ってきた(といっても移動時間は小一時間)「かめ吉」を池に放します。キャリー&リリースです。かなり大型の池なのですが、「かめ吉」も大きいので小さく感じますね。

甲羅干しもできるように、真ん中に岩も入れてあげました。長年住み慣れた環境からの変化に本人も驚いていたようですが、やがてスイスイ泳いだり、岩によじ登ったりするようになりました。




次回へ続く

現時点ではおしゃれとは程遠い池ですが、このプラスチックの池のフチに、ちゃんとした岩を並べて人工感の出ないようにリフォームしていく予定です。周りの植栽もゆくゆくは、それらしくマッチするように……。

母は可愛いお花を植えたいらしいし、父はビオトープにしてクレソン植えるだの、清流を引いてわさび田にするとか……テキトーなことを言ってます。水源なんてどこにもないのに……。

だいたい父はいつも無茶苦茶な提案ばかり出してきます

来ていただくお客さんにはあまり関係のない情報でしたが、キャンプ場の片隅にカメがちょこんと鎮座してますので、覚えておいて頂けると幸いです。ニンジンやキャベツなどの野菜クズなどを与えてくださると喜びます。

真鶴にカメということで……縁起物だと思ってください!!
















Author
森風美
年間80泊するほどキャンプを愛し、女性でも楽しめるキャンプスタイルを発信しているキャンプ女子の森風美です。 幼少の頃からアウトドア好きな家族の影響で、キャンパーとして育ち、キャンプ歴は年齢=27年。