ホーム画面に追加してね>>
コラム
はななのフィッシュ日和*22
『匂いで堤防採集』

10月はベストシーズン!

すっごく寒くなりました! 今年の夏は異常気象と言われるほど暑かったのに、気温が下がるのも異常なほど早かったですね。ところが、10月はチョウチョウウオの赤ちゃん(豆チョウ)を採集するのにベストシーズン! それは何故かというと……

昨年この連載の第一回でもお伝えしたのですが

それは、豆チョウが関東の海にやってくるからです!! 上の写真のようなチョウチョウウオは本来は熱帯魚。南のサンゴ礁のような海にしか生息しません。でもその赤ちゃん「豆チョウ」は、この時期だけ関東の海でも見られるのです!

それは、夏から沖縄を襲う台風で卵が外海に流されてしまうからです。暖かい黒潮(親潮)に乗って、日本列島に沿って北上。そのおかげで熱帯魚の豆チョウが伊豆や神奈川、千葉の海でも採ることができるのです。

なのでタイミングがちょっと遅れて今がシーズンなのです!!



寒さとの闘い!!

しかし南の豆チョウたちは、冬になると海水の温度が下がって死んでしまいます。冬を越すことはできません。そのことから「死滅回遊魚」とか「季節来遊魚」などと呼ばれることもあります。

私はその豆チョウたちを掬って、お家の水槽で飼っています。 お家の水槽では、ヒーターで冬も水温20℃以上に保ちます。豆チョウたちも生き延びることができます。いわば掬って、救ってあげていることになるのですが……

豆チョウを網で採るのは本〜当に難しいです!!

今年の夏はお家の引越しや水槽の引越しで忙しく、なかなか海に潜れませんでした。10月に入ってようやく片付けも落ち着いて、豆チョウを採りに行こうと思ったら……今年の10月は寒い〜!!

特にこの日(10/8)は曇天で小雨がちらつき、気温も最高で16℃。我が家は例年10月いっぱい、暖かければ11月初旬でも海に潜っているのですが、目安にしているのは「気温20℃以上」で「太陽が出ている快晴」の日。

そのどちらが欠けていても潜るのは諦めます

海水の温度は10月になってもそれほど下がらないのですが、海から出てからが寒くなるので「気温」と「お日様の光」が重要になのです。そしてそのどちらもダメだったのがこの日でした。




堤防採集に切り替え……

一緒に来てくれる両親とも相談して、結局潜るのは諦めることにしました。堤防から長い網で、豆チョウ採りにチャレンジします。堤防採集です。尊敬する「鈴木香里武」さんが「岸壁採集」とも呼ぶ採集方法です。

香里武さんには「幼魚サミット」の時にサインを頂きました〜

香里武さんは主に夜の海、しかも真冬の夜の海で、珍しい深海魚の赤ちゃんを採集されていることが多いのですが、私は豆チョウ。潜って岩場で探すのと比べると、堤防では豆チョウの数はぐっと減ります。

さらに、水面の上から見つけるのは波や反射のせいで難しく、網で採るとなるとさらにさらに難しい!! すぐに堤防の隙間に隠れられちゃったり、網の届かないところに潜られちゃったりするのです。

この日は家族みんなで3〜4匹のチョウチョウウオを発見することができたのですが、2〜3時間粘っても採ることはできませんでした。どうにか「採る」ではなく「撮れた」のはフウライチョウチョウウオ1匹の写真だけ。

夏前にお姉ちゃんに貰った「GoPro」で撮りました



悔しい気持ちでお誕生日

お家に帰ってからも、どうしても悔しくて、前々から考えていた方法でリベンジしたくなりました。その方法とは「匂いでおびき寄せる」です。釣りの撒き餌のように豆チョウを誘い出して、網で掬おうという作戦です。

ママから台所の「水切りネット」の切れ端をもらって、中に匂いの強いエサを詰め込みました。飼育用の「つぶエサ」「フレーク」「冷凍エサ」……そして「冷凍のむきエビ」もあったので、貰っちゃいました。

これで明日のリベンジが楽しみになってきました!!

偶然ですが翌日の10月9日は、実は私の誕生日。この「フィッシュ日和」を始めた時は高校1年生の16歳でしたが、このたび17歳になりました〜! 朝はワガママを言って、モーニングビュッフェに連れて行ってもらいました!!

かまぼこの鈴廣さんがやっている小田原のレストラン「えれんなごっそ」です。この前の「スライムかまぼこの記事」を見て、私も欲しくなったのです。お料理はとっても美味しくて、お腹いっぱい!!

かまぼこもお魚原料だから「フィッシュ日和」!

箱根登山鉄道のカフェでは「ドラクエフェア」もやっていて、ドラクエグッズも売っています。だけど肝心の「スライムかまぼこ」は売り切れ〜!! ここでもまたガッカリ……でした。




ニジギンポ

さて、お腹いっぱいのまま、また堤防に向かいました。「匂い袋」の効果を検証します。紐で吊るして海中にそっと入れて、その隣では大きな網を構えて、魚が寄ってくるのを待ちます……。

でも、チョウチョウウオは寄ってきません。他の魚もあまり寄ってきません。この日も2〜3時間粘ったのですが、ちぎって投げた「むきエビ」を小さなカニがかっさらって行くだけでした。

たくさんいる地味なお魚も全然採れないんです!

「これでは記事にならないな〜」と困り果ててたところ、海中に捨ててあったペットボトルとコーヒー缶の中から採れたのが、今回のイラストにした「ニジギンポ」くん2匹です。

ニジギンポなどのギンポ系の魚は、海の中に落ちている空き缶の中に住む習性があります。そして、伊豆のダイビングでは「岩の間から顔を出してるのがかわいい!」とアイドル的な存在にもなっています。

でもお家で飼うつもりはないので、海に逃がしてあげました



次回にご期待ください!!

ちょっと残念な結果に終わった今回の「フィッシュ日和」。でもシーズンはまだ続くので、休日はできるだけ海へ行って、1匹はGetしようと思います。豆チョウ採りがこの連載の本業ですから!!

それと実は、ちょっとだけ収穫もあったんです。鈴廣さんの「ドラクエグッズコーナー」でおねだりしたお誕生日プレゼント。「ドラクエⅠトランプ」と「スライムのルームランプ」です。いろんな色に光ってかわいいです!!

「むきエビ」で「スライム」を釣っちゃいました〜!!













Author
はなな
海と魚が大好きな高校生です。特に泳いだり、潜ったりするのが大好きです。豆チョウ採集や釣り、アクアリウムやお魚料理など、海や魚に関することをお伝えしていきます!